2019 Fiscal Year Annual Research Report
Role of nuclear receptor REV-ERB in chronic pain and their potential as therapeutic targets for analgesics
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17K08596
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
森岡 徳光 広島大学, 医系科学研究科(薬), 教授 (20346505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 一恵 (久岡一恵) 広島大学, 医系科学研究科(薬), 助教 (20393431)
仲田 義啓 広島大学, 医系科学研究科(薬), 名誉教授 (40133152)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | REV-ERB / ミクログリア / サイトカイン / 慢性疼痛 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性疼痛に対するREV-ERBの鎮痛作用に関して、脊髄ミクログリアの関与について検討を行った。Wistar系ラット新生仔(生後1日)より脊髄を摘出し、酵素処理分散法にて混合グリア細胞を作製した。これらを約1週間培養後、底面のアストロサイト層に弱く付着するミクログリアが出現する。これらを振とうすることでミクログリアを分離調製した。雄性ddy系マウス(5週齢)を用いて慢性疼痛モデルを作製した。炎症性疼痛モデルとしてlipopolysaccharide(LPS)脊髄くも膜下空内投与モデル(LPSモデル)、神経障害性疼痛モデルとして坐骨神経部分結紮によるpartial sciatic nerve ligation(PSNL)モデルを用いた。機械的刺激に対する逃避閾値をvon Frey filamentsにより測定することで疼痛反応を評価した。脊髄後角のミクログリアの活性化は、ionized calcium-binding adaptor molecule (Iba1)の発現量を免疫組織化学法により測定することで評価した。培養脊髄ミクログリアにLPSを処置すると、疼痛誘発物質(IL-1β、IL-6及びTNF)の発現がmRNAレベルで増大した。LPSによるIL-1β mRNA、IL-6 mRNA及びTNF mRNA発現の増大反応は、REV-ERB作動薬であるSR9009を前処置することにより濃度依存的に有意に抑制された。SR9009を単独で処置することによっては疼痛誘発物質の発現に対して影響は認められなかった。LPSモデルにおいて、脊髄後角でのIba1発現の増大が認められたが、この反応はSR9009を前処置することにより有意に抑制された。さらに、PSNLモデルの脊髄後角で認められるIba1発現の増大も、SR9009を前処置することにより有意に抑制された。
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