2020 Fiscal Year Annual Research Report
In vivo imaging of a secreted glycoprotein, Wnt5a
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17K08633
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
原田 武志 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30362768)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Wnt5a / 線維芽細胞 / シングルセル解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和二年度はAOM投与後、2.5% DSS溶液を1週間投与して、20週後に炎症性大腸がんを発症させるAOM/DSSモデルを用いて腫瘍部から線維芽細胞をセルソーターを用いて単離し、シングルセル解析を行った。腫瘍部線維芽細胞のうちWnt5aを高発現する繊維芽細胞の集団やWnt5aノックアウトマウスにおいて細胞数が大きく減少する細胞の集団が存在することを明らかにした。それぞれの細胞集団に特異的に発現する遺伝子に対する抗体およびWnt5a抗体でAOM/DSSモデルの腫瘍部を免疫染色し、シングルセル解析の結果を生体試料を用いて再確認した。私達の研究室では、AOM/DSSモデルにおいてWnt5aノックアウトマウスはコントロールマウスに大腸に生じる腫瘍形成が抑制されることを明らかにしている。Wnt5a発現線維芽細胞の腫瘍に与える影響を明らかにするため、AOM/DSSモデルの腫瘍から大腸オルガノイドを作成し、腸管から単離された線維芽細胞株であるWEHI-YH2細胞と共培養を行った。大腸オルガノイド単体で培養した場合と比較して、WEHI-YH2細胞と共培養を行うと大腸オルガノイドのが促進された。今後はWnt5aをノックダウンもしくは過剰発現したWEHI-YH2細胞と大腸オルガノイドの共培養することにより、腸管線維芽細胞におけるWnt5aの発現が大腸がん細胞の増殖に与える影響をin vitroで明らかにしていく予定である。また、Venus-Wnt5aノックインマウスにAOM/DSSを投与して形成された腫瘍から、Venus-Wnt5a発現細胞をVenusの蛍光でソートすることによりFACSで単離し、遺伝子発現をRNA-seqで解析することによりシングルセル解析の結果を改めて検証し、Wnt5a発現線維芽細胞の性質を明らかにする。
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Research Products
(2 results)