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2020 Fiscal Year Research-status Report

上皮間葉転換に寄与するリン酸化蛋白質の研究

Research Project

Project/Area Number 17K08648
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

白木原 琢哉  北里大学, 医学部, 助教 (30548756)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2022-03-31
Keywordsリン酸化タンパク質 / EMT
Outline of Annual Research Achievements

TGF-βによって誘導されるEMT(上皮間葉移行)の形態変化や細胞運動能をFGFシグナルが増強するeEMT(enhanced-EMT)と名付けた現象に関与するチロシンリン酸化シグナルの解析を進めている。
まず、安定同位体アミノ酸を用いたSILAC法によってTGF-β単独で誘導されるEMyoTとTGF-β+FGF-2で誘導されるeEMTの細胞抽出液をリン酸化抗体で濃縮し、リン酸化タンパク質の網羅的な比較を行った。数回の解析結果から、合計およそ550のタンパク質がeEMTで特異的にチロシンリン酸化修飾を受けていることが明らかとなった。
次に、同定した約550のリン酸化タンパク質からeEMTの機能に関与するリン酸化を探索することを試みた。既知の機能や発現場所、リン酸化量などを材料に注目したタンパク質をshRNAでノックダウンし、eEMT誘導に影響が現れるかどうかを観察した。現在までに24のshRNAで検証しているが、eEMTに関わるものは見出せていない。
今年度は引き続き、網羅的探索によって同定した約550のリン酸化タンパク質の候補から、eEMT誘導や特徴に密接に関わるリン酸化修飾の絞り込みを行った。今年度は候補タンパク質の中でもキナーゼなど酵素活性を持つタンパク質の着目した。NMuMG細胞に酵素活性を阻害する阻害剤を添加した状態で、eEMTの誘導をかけた。複数の阻害剤を試みたが、eEMT誘導に対する影響を観察することはできなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

質量分析によるリン酸化タンパク質のスクリーニングは計画通り完了しているが、その後の目的タンパク質の絞り込みが予定通りに進んでいない。eEMT誘導に関わるリン酸化タンパク質を特定できていないためにその後の機能解析が遅れており、論文投稿には間に合っていない。

Strategy for Future Research Activity

本申請の予定研究期間は過ぎたが、質量分析から同定された候補タンパク質はまだ多数残っているため、引き続き機能によるshRNAや阻害剤による絞り込みを継続していく。阻害剤投与実験も引き続き進行させる。eEMT誘導に関与するリン酸化タンパク質を見出したら、速やかに論文投稿の準備に取り掛かる予定であ
る。

Causes of Carryover

COVID-19により積極的に研究を進められなかった時期があり、また学会発表等も自粛したために次年度使用額が生じた。次年度は研究を進展させるための抗体やオリゴなど消耗品購入のほか、研究成果の発表に使用する。

URL: 

Published: 2021-12-27  

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