2019 Fiscal Year Annual Research Report
Biochemical elucidation of LTA4 hydrolase in immune cells
Project/Area Number |
17K08664
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
古賀 友紹 熊本大学, 発生医学研究所, 助教 (30615092)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 炎症 / GPCR / 脂質メディエーター |
Outline of Annual Research Achievements |
生理活性脂質ロイコトリエンB4 (LTB4)は、好中球やマクロファージ、樹状細胞が産生する炎症反応を促進する脂質メディエーターである。一方で、その産生酵素であるLTA4水解酵素(LTA4H)は、全身でその発現が見られ、LTB4産生酵素活性以外の機能が推定されていたが、長年の謎であった。本研究では、独自に樹立したLTA4H遺伝子欠損マウスを用いて、各種免疫疾患モデルと免疫細胞を用いて、1LTA4HのLTB4以外の代謝物の同定、2その機能解析・受容体同定、3材料となる脂肪酸の質の解析、に重点を置き研究を行う。令和元年度は、1) LTA4H遺伝子欠損マウスの表現型解析、2) LTA4H依存的に産生される新規脂質メディエーターの同定・産生経路解析を行った。1)の課題においては、独自の樹立に成功したLTA4H欠損マウスを用いて、高脂肪食負荷時において、体重が軽くなることを明らかにした。これは、BLT1全身欠損マウスでは見られなかったため、LTB4-BLT1経路によって引き起こされる現象でなく、LTA4H独自の機能であると推察された。また、骨髄移植実験の結果、この表現型は、非免疫細胞に起因することも明らかにした。2)の課題に関しては、機能未知の酸化脂肪酸RvExを同定し、RvExが5-LO、Cyp4f18及びLTA4H依存的に産生されることを明らかにした。また、18-HEPE を添加してもRvExは産生されないことから、RvE1とは異なる代謝経路によって産生されると推察された。3)においては、RvExがアラキドン酸やDHAではなく、EPAから産生されることを同定した。これらの結果は、LTA4HのLTB4産生酵素活性以外の機能を見出した初めての知見であり、また、新規の脂質メディエーターRvExの産生経路を同定した有用な知見である。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Leukotriene B4 receptor 1 exacerbates inflammation following myocardial infarction.2020
Author(s)
Horii Y, Nakaya M, Ohara H, Nishihara H, Watari K, Nagasaka A, Nakaya T, Sugiura Y, Okuno T, Koga T, Tanaka A, Yokomizo T, Kurose H.
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Journal Title
FASEB Journal
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] α1-acid glycoprotein attenuates adriamycin-induced nephropathy via CD163 expressing macrophages induction2020
Author(s)
Rui Fujimura, Hiroshi Watanabe, Kento Nishida, Yukio Fujiwara, Tomoaki Koga, Jing Bi, Tadashi Imafuku, Kazuki Kobayashi, Hisakazu Komori, Masako Miyahisa, Hitoshi Maeda, Motoko Tanaka, Kazutaka Matsushita, Takashi Wada, Masafumi Fukagawa and Toru Maruyama
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Journal Title
Kidney360
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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