2019 Fiscal Year Annual Research Report
The identification of the new biomarker of CD5 positive diffuse large B cell lymphoma
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17K08719
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平塚 拓也 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (90641639)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴山 竜昭 京都大学, 医学研究科, 特定教授 (00303842)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 病理学 / プロテオーム / トランスレーションリサーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、CD5陽性Diffuse large B cell lymphoma(DLBCL)の症例、陰性症例としてCD5陰性ABC type DLBCLの症例を集め、これらの症例について質量分析を行い、CD5陽性DLBCLにおいて有意に発現の上がっているタンパク質、下がっているタンパク質を同定し、CD5陽性DLBCLにおける新規バイオマーカーの探索を目的としている。 我々は、まず上記の症例について、症例の選定、収集を行い、病理所見データベース作成を行った。 次いで、タンパク質についての質量分析を行うために、FFPE標本からタンパク質を効果的に溶出するためのプロトコールの開発を行った。加熱による架橋の除去法を検討した結果、95 ℃の加熱を180分行うことで、最も高い収量が得られることがわかった。 タンパク質抽出液組成について検討した結果、0.1 Mの重炭酸アンモニウム、30%のアセトニトリルの組み合わせで最も高い収量が得られた。これらのの検討結果から得た最適な条件によって、CD5陽性DLBCL症例のFFPE標本5検体、CD5陰性DLBCL症例のFFPE標本6検体からタンパク質抽出を行った。その結果、1204個のタンパク質が同定された。その中では特にBcl-2がCD5陽性DLBCLでは、CD5陰性DLBCLの約30倍発現が上昇していた。また、アポトーシス制御因子であるBAXタンパク質はCD5陽性DLBCLでは、CD5陰性DLBCLの約2倍、MAPキナーゼは約1.5倍、TCL-1AやCaspase 3は1.5倍、CD5陽性DLBCLでは、CD5陰性DLBCLよりも発現が更新していることを発見した。
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