2019 Fiscal Year Research-status Report
T/NK細胞リンパ腫におけるC-MYCとユビキチンリガーゼFBXW7の検討
Project/Area Number |
17K08732
|
Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
竹下 盛重 福岡大学, 医学部, 教授 (90171636)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石塚 賢治 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (10441742)
高松 泰 福岡大学, 医学部, 教授 (50320297)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | ATLL / T細胞リンパ腫 / CMYC / 予後因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、T、NK細胞リンパ腫の病態を、CMYCを中心に検討を加えている。最初の検討として2017年に三橋らが成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL)におけるCMYCとFBXW7の関係を論文にした。現在、他のT細胞リンパ腫約120例におけるCMYCの働きを解析して投稿中である。その間に、予後不良群のATLLの細胞学的特徴(中、大型腫瘍細胞優位か否か)、背景リンパ球数(B細胞とCD8+T細胞合計)を検討し、ATLLの予後に関与する因子を見出し論文化した。CMYCの反応は予後不良群のATLLの中では、予後に影響しなかった。また、ホジキンリンパ腫に類似したATLLとHTLV1キャリア発症のホジキンリンパ腫の鑑別をし、その説明を行い、論文化し受理された。また、ATLL54例の消化管病変の内視鏡的肉眼所見の特徴をまとめ論文化した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
最初に2017年にATLLでのCMYCとそのユビキチンリガーゼFBXW7の検討を行ったが、FBXW7の値が不安定であり、CMYCのみの影響を免疫調整因子であるPD1, PD-L1と関連付けて検討したため、次の検討が遅れていた。現在、T細胞リンパ腫120例での検討を行い、論文作成し投稿中である。その間に、予後不良群のATLLの予後因子を細胞学、背景細胞の過少により解析し予後因子を見出し、論文化している。また、特異的な特徴を示すATLLと鑑別が難しい例を解析し論文化した。また内科医と協力しATLLの胃大腸内視鏡的特徴を解析し論文化した。全体的には、ATLL等T細胞リンパ種の解析は進んでいるが、多数T細胞リンパ腫例でのCMYCの解析論文が投稿中で、結果が待たれる状況である。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在は約120例のT細胞リンパ腫の解析を行い、論文化し投稿している。結果待ちの状況である。CMYC は強力な転写因子であり、B細胞リンパ腫のみならずT細胞リンパ腫でも大きな意味を持ち、予後因子として掲げたい方針である。通常の悪性リンパ腫の診断にCMYCの免疫染色を入れることが、病期の進行度や予後において大きな意義があることを伝達していきたい。また、CMYCは免疫調整因子であるPD-L1の働きを高めるという報告があることより、これから、CMYCとPD-L1の相互関係を見ていきたい。
|
Causes of Carryover |
今回、研究を一年延期したため、同額(400,000円)が残った状態になっている。
|
Research Products
(2 results)