2019 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of malignant cells in BCG failure cases using morphometrical and biological methods
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17K08744
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
渡邊 壽美子 九州大学, 医学研究院, 講師 (90404087)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大喜 雅文 九州大学, 医学研究院, 教授 (10160441) [Withdrawn]
勝田 仁 九州大学, 医学研究院, 教授 (50333240)
加来 恒壽 九州大学, 医学研究院, 教授 (60185717) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | BCG曝露 / pRB / p21 / 核内発現 / BCG曝露効果 / 核面積 / RD値 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、pRBおよびp21核内発現の関連性を調べるために以下の検討を行った。材料の培養細胞として、浸潤がんであるT24細胞と浸潤がない乳頭腫とされているRT4細胞を使用し比較検討を行った。BCG曝露の有無によるpRBおよびp21核内発現の関連性を調べるために、同一核における2重染色後、共焦点レーザー顕微鏡を用いて解析し、核形態学的変化と合わせて検討した。その結果、pRBのみ核内発現がみられる核内pRB単独発現細胞やpRBおよびp21ともに核内発現がみられた核内共発現細胞の割合は、T24細胞とRT4細胞間でBCG曝露の有無において有意差がみられなかった。しかし、pRBおよびp21ともに核内発現がみられない核内非発現細胞の割合は、T24細胞では、BCG曝露の有無で変化は見られなかった。一方、RT4細胞では、有意な減少がみられた。また、pRB核内発現がみられないがp21核内発現はみられるp21単独発現細胞の割合は、両細胞とも増加したが、RT4細胞においてより顕著であることが判明した。つまり、RT4細胞においては、T24細胞と比較して、BCG曝露後、p21核内発現細胞の増加量に顕著な差がみられ、それはpRB核内共発現を伴わない、p21単独核内発現細胞であることが分かった。このことは、核形態変化からも同様のことが分かった。つまり、核面積とRD値の平均値で4分割解析方法を用いると、T24細胞とRT4細胞をBCG曝露の有無で比較した結果、p21単独核内発現細胞で変化率が最大であった。以上の結果から、 “p21単独核内発現細胞の変化率”はBCG曝露効果を推測する指標の一つである可能性が示唆された。
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