2022 Fiscal Year Annual Research Report
Clinicopathological analyses of primary bone tumors, categorized as intermediate group or low-grade
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17K08747
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
小西 英一 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50186714)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
眞能 正幸 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 機関長・部門長クラス (10183956)
森永 友紀子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20729404)
長田 盛典 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 病理・細胞診断科副部長 (30467922)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 原発性骨腫瘍 / 骨巨細胞腫 / 病理組織 / 再発因子 / 統計解析 / 再再発因子 / デノスマブ |
Outline of Annual Research Achievements |
骨巨細胞腫初回手術例213例の検討で62例の再発を見た(29.1%)が、その検討で明らかになった再発予測因子について、再再発時にも当てはまるかどうか、臨床病理学的検討を加えた。62例(M:32, F:30)の初回来院時平均年齢は34.6歳、再発までの期間は平均29.8か月であった。再発部位は大腿骨(39例)、脛骨(18例)、体軸骨(5例) などであった。うち1例は転院のため治療法は不明であるが、残り61例の治療法の内訳は再手術(掻爬:34例, 切除:11例)が最も多かった。手術例45例の転帰は14例の再発をみた(31.1%)が初回再発率と有意差はなかった(P=0.857)。また再再発までの期間は平均39.1か月であったが、初回再発までの期間と有意差はなかった(P=0.324)。年齢、性別、発生部位やRANKL阻害薬であるデノスマブ投与、骨の種類、その他組織学的所見(分裂像、間質出血、虚血壊死、骨化など10項目)を含め再発手術時の所見をもとに再再発の予想因子を明らかにすべくCoxハザード解析を行った。その結果、単変量解析では先の解析による再発予測因子であった分裂像や間質出血などの変性所見、血管内浸潤などの組織学的所見や年齢、術式などはすべて有意ではなく、唯一デノスマブ投与歴のみが有意なリスク因子であった(P=0.042)。さらに年齢、性別、術式、発生部位とデノスマブ投与を用いて多変量解析したところ、唯一デノスマブ投与のみが有意な因子となった(P=0.006)。 骨巨細胞腫の薬剤治療に近年使われることの多いRANKL阻害剤であるが、再発術時の使用はその予後の有意なリスク因子であった。初回再発時の多変量解析でもデノスマブは有意傾向因子であり(P=0.053)、骨巨細胞腫の治療時、デノスマブの適応と手術の方法や時期について今後も検討が必要と考えられた。
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Research Products
(1 results)