2018 Fiscal Year Research-status Report
インフルエンザウイルスに対する万能抗体誘導B細胞の誘導・維持機構の解明
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17K08856
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
新中須 亮 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任助教(常勤) (00451758)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 感染防御・制御 / 免疫 / B細胞 / 抗体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では主にA型インフルエンザウイルスX31株(H3N2)の感染系を用いて解析を開始したが、昨年度より今後の研究の発展性なども考えA型インフルエンザウイルスNarita株(H1N1 パンデミック株)の感染系に変更を行って研究を行なっている。平成30年度は、Stem特異的メモリーB細胞が稀にしか検出できない理由として誘導能、生存能どちらの過程で障害をうけているかの検定を行った。ここでは、Head特異的メモリーB細胞、Stem特異的メモリーB細胞の誘導過程、生存過程の継時的変化をトレースし、どの過程がHead特異的メモリー、Stem特異的メモリーで決定的に異なるかまずは野生型マウスを用いて検証を行った。A.メモリー細胞産生能の評価; まず始めに野生型C57BL/6マウスをNarita株で感染させ、その後、GC初期、後期のタイミングで誘導されるメモリー細胞についてGCB細胞でのメモリー前駆細胞を検出する方法を用いてフローサイトメトリーにより評価を行った。その際、評価はHead特異的GCB細胞と比較しながら行ったが、初期、後期でメモリー前駆細胞の誘導能の経時的な違いは見られなかった。B.メモリー細胞生存能の評価; ここではまずシンプルに野生型マウスをNarita株で感染し、メモリー細胞の数の変化をトレースした。その結果をHead特異的メモリー細胞と比較検討したところ、明らかに初期のメモリー細胞でのHead特的メモリー細胞とstem特異的メモリーの比率に比べ、後期では、stem特異的メモリー細胞のHeadに対するメモリー細胞の比率が下がっていることが明らかになった。現在はこちらの結果について、計画書に書いてあるS1pr2-ERT2cre-tdTomatoマウスを用いて同傾向の結果が得られるか確認中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の実験計画から使用するマウス等の変更など多少あるが、基本的な方針の変更もなく順調に進んでいると考えている。ただ、予定していたマウスを用いた実験についても確実に行う必要があると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度に予定していた解析が少しだけずれ込んでしまっているが、特に平成31年度に計画している実験への支障はないと思われる。 平成31年度に計画している研究については現在のところ計画通り行う予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] KLRG1+ Effector CD8+ T Cells Lose KLRG1, Differentiate into All Memory T Cell Lineages, and Convey Enhanced Protective Immunity.2018
Author(s)
Herndler-Brandstetter D, Ishigame H, Shinnakasu R, Plajer V, Stecher C, Zhao J, Lietzenmayer M, Kroehling L, Takumi A, Kometani K, Inoue T, Kluger Y, Kaech SM, Kurosaki T, Okada T, Flavell RA.
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Journal Title
Immunity
Volume: 48(4)
Pages: 716-729
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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