2019 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of Hazara virus growth machanism as a surrogate medel for Crimean-Congo hemarrhagic fever virus
Project/Area Number |
17K08864
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
西尾 真智子 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (70156040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 祐介 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (00735912)
太田 圭介 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (90625071)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ハザラウイルス / クリミア・コンゴ出血熱ウイルス / アポトーシス |
Outline of Annual Research Achievements |
致死性の高い人獣共通感染症の1つであるクリミア・コンゴ出血熱ウイルス(CCHFV)の研究を進めるため、ヒトに病気を起こさずBSL2で扱える極めて近縁のハザラウイルス(HAZV)をモデルとして選び、研究を進めてきた。昨年度、ウイルス蛋白の検出を目的に、大腸菌でN蛋白を発現させ、それを抗原にN蛋白に対するモノクローナル抗体を作製した。この抗体を使用し、細胞内でのHAZV増殖、感染細胞内でのN蛋白の分布を検討できた。さらにN蛋白にアポトーシスを阻害することを明らかにする事が出来たので、これらをまとめた論文がArchives of Virologyに掲載された。しかし、他のウイルス蛋白に対する抗体も必要になり、ウイルス感染細胞を抗原に新たにモノクローナル抗体の作製を行った。残念ながら他のウイルス蛋白を認識する抗体はできなかったが、N蛋白を免疫沈降できる抗体や免疫染色に使える抗体を新たに得る事が出来た。 ミニゲノム系の構築は成功しているので、リバースジェネティック系の構築に取りかかっている。3分節のゲノムは全てクローニングでき、ベクターに組み込んだが、組換えウイルスの作製には成功していない。原因を究明するためにも、ウイルスの他の蛋白を認識するモノクローナル抗体が必要である。HAZVの蛋白はN蛋白以外にG蛋白とL蛋白があるが、それぞれの蛋白を発現した細胞株を作製し、これらの細胞株を抗原として用いて抗体を作成する準備を進めている。また、3分節のゲノムを組み込んだベクターの再考、レクキュー用の細胞の再考など、組換えウイルスの作製に向かってあらゆる努力をしている。
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