2019 Fiscal Year Annual Research Report
Function of Bach2 during memory B cell differentiaion
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17K08882
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井上 毅 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任准教授(常勤) (80466838)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 記憶B細胞 / 胚中心 / Bach2 / 代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
抗原が生体内に侵入するとリンパ組織内では胚中心が形成され、記憶B細胞はこの胚中心B細胞から主に誘導される。記憶B細胞の産生・分化機構を解明することは、獲得免疫系による生体防御機構の理解、そして効果的なワクチン開発のために極めて重要である。しかしながら、胚中心B細胞から記憶B細胞への分化メカニズムについて、その分子機構は未解明の点が多い。申請者らは、転写因子Bach2が効率的な記憶B細胞誘導に必須であるという予備的データを元に、申請者らが新規に開発したマウスを用いた実験システムを導入して胚中心特異的なBach2遺伝子欠損マウスを作製し、 1) 胚中心B細胞におけるBach2転写制御標的遺伝子群を明らかにし、2) その標的遺伝子がどのように記憶B細胞産生に関与しているか、をレトロウイルスを用いた過剰発現、ノックダウン実験および遺伝子改変マウスを用いてin vivoで明らかにし、さらに、3) 提唱された分子メカニズムの妥当性をウイルス感染モデルを用いて検証していきたいと考えている。 平成30年度ではBach2によるBimを介した胚中心B細胞の生存制御の重要性を明らかにした。令和元年度は、Bach2欠損胚中心B細胞におけるc-Myc発現量およびmTORC1活性上昇に伴う代謝活性の亢進を見出した。そこでin vivoでBach2欠損B細胞にmTORC1阻害剤であるラパマイシンを作用させたところ、記憶B細胞産生の異常が部分的に解除された。このことから、胚中心B細胞におけるBach2によるの代謝制御は記憶B細胞産生に重要な役割を果たしていることが示唆された。
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[Journal Article] B cell-intrinsic MyD88 signaling controls IFN-γ-mediated early IgG2c class switching in mice in response to a particulate adjuvant2019
Author(s)
Michelle Sue Jann Lee, Yayoi Natsume-Kitatani, Burcu Temizoz, Yukiko Fujita, Aki Konishi, Kyoko Matsuda, Yoshikatsu Igari, Toshihiro Tsukui, Kouji Kobiyama, Etsushi Kuroda, Motoyasu Onishi, Thomas Marichal, Wataru Ise, Takeshi Inoue, Tomohiro Kurosaki, Kenji Mizuguchi, Shizuo Akira, Ken J Ishii and Cevayir Coban
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Journal Title
European Journal of Immunology
Volume: 49
Pages: 1433-1440
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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