2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study on graduate school education for developing translational research
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17K08904
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長村 文孝 東京大学, 医科学研究所, 教授 (90282491)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | トランスレーショナルリサーチ / 大学院 / シラバス / 非医学系 |
Outline of Annual Research Achievements |
医薬品等のシーズ創出は、世界的にアカデミアが主体となっており、基礎研究の成果を臨床応用するトランスレーショナル・リサーチ(TR)の推進が重要な課題となっている。本邦では、Physician Scientistが長らくTRのシーズ開発の中心であったが、医師の大学院への進学、特に基礎医学系への進学が研修医制度導入後激減し、基礎研究の衰退が懸念されている。一方、欧米と同様にnon-MD研究者の医学系あるいは関連研究領域の大学院での割合が高まり、今後の開発の中心的役割を担っていくことが予測されている。本研究では、TR推進のための基礎研究の充実、人材の育成を見据え、特に非医学系大学院における実態を調査し、有効な教育目標や教育項目を設定することを目的としている。最終年度である令和元年度は、主として下記を実施した。①全国国公立私立医歯薬看護系大学院のシラバス調査を継続して実施した。平成29年度・30年度に作成したデータ・セットに基づき、ホーム・ページ等公開情報にてシラバスを入手し、TR関連教育内容をとりまとめた。今年度は、知財教育と起業教育において先行していることが過去2カ年の調査で判明している医工学連携を行っている工学系を中心に実施した。②海外情報のとりまとめ:今年度は主としては米国の情報を収集した。シリコンバレー地区で実施しているピッチコンテストのための教育プログラムの見学、同地区に拠点を置き活動を行っている日本の大学の活動内容について調査を行った。③標準シラバス案の作成:今までの研究を基に、non-MD教育として必要な項目を取り纏めた。具体的には、TR開発としてどのように基礎研究成果を臨床応用するかについて(コンセプト、関連法規制、具体例、開発経路等)、知財、起業教育、主たる項目とした。これに基づき、大学院での講義を実施しており、そのフィードバックを基に、教育項目として取り纏めた。
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