2017 Fiscal Year Research-status Report
臨床倫理コンサルテーション普及のための課題解決の確立
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17K08906
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瀧本 禎之 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (00396699)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 臨床倫理 / 臨床倫理コンサルテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
実効性のある臨床倫理コンサルテーション: web会議システムなどを使用した遠隔での実践研修の確立するために、複数のweb会議システムの検証を行った。結果、その安定性などからZoomを使用することになった。また、臨床倫理コンサルテーション研修の方法を確立するため、web会議をシステムを使用するスーパーバイズ、電子メールを使用するスーパーバイズの二つの方法を導入し、比較検討することとした。参加者はこれまで、研究代表者の主催する臨床倫理セミナーの受講生をリストアップし、すでに臨床倫理コンサルテーション活動を行っているものを対象に応募メールを送付した。また臨床倫理コンサルテーションのスーパービジョンの効果を検証するための方法の選定を先行文献を中心に行い、カークパトリックモデルに基づくことを決定した。さらに臨床倫理コンサルテーションの質を評価するためのルーブリックの作成を行った。 臨床倫理コンサルテーションの具体的な方法論の確立: 比較考量の参考基準を作成するために、主要な原則・義務が衝突するような倫理的問題において、一般的な日本人がどのように考えているか、また医療者はどのように考えているかについて全国調査を行うことにより「蓋然性」のある方向性についての参考資料を作成する。本年度は、主要な倫理的問題を抽出するために、出版されている書籍からケースを抽出し、ケースに内容を分類する作業を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
スーパービジョンの方式の決定に時間がかかったものの、H30年度の実施に向けての準備は整ったため、概ね当初の予定通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床倫理コンサルテーションの具体的な方法論の確立に関して、「蓋然性」を中心とした参考資料を作成するための質問紙調査を順次進めていくと同時に、研修としての臨床倫理コンサルテーション・スーパービジョンを開始していく。
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Causes of Carryover |
蓋然性に関する質問紙調査が遅れていること、研究成果が遅れているため学会発表がなかったことにより旅費の使用が限定された。また、遠隔スーパービジョンの使用するための必要機器の購入も次年度に持ち越しになったため、物品費の使用が行われなかった。
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