2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the automatic evaluation system for medical procedure by using deep learning technology
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17K08917
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
狩野 賢二 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 講師 (20379689)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 誠 松江工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (40367660)
岡本 覚 島根大学, 総合理工学部, 名誉教授 (10204033)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | モーションキャプチャー / BLS / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
一次救命措置(以下BLS)の自動評価システムを開発すために、学習者の動作をMicrosoft社製のKinectで認識して、機械学習で評価するプログラムを開発した。BLSの姿勢について検討した結果、胸骨圧迫時の肩幅と肘幅を比較では、熟練者は0.76であったが未熟者は0.96であり圧迫時に肘が屈曲していることが明らかになった。また、胸骨圧迫時の疾病者に対する救助者の上腕の角度(以下、圧迫角度)は垂直が最も良いとされている。しかし、圧迫角度が90度であっても救助者の体重が45㎏以下の場合は、圧迫深度が5cm以下となることが確認された。そこで、45㎏の救助者の胸骨圧迫深度を改善する方法を検討した。その結果、圧迫角度を100度とすることで7%の圧迫力の増強を得ることができ、圧迫深度が5cm以下であった体重45㎏以下の救助者の25%が5㎝以上の圧迫深度となった。BLSの手順は、①疾病者の発見⇒②周囲の安全確認⇒③意識の確認⇒④応援の要請⇒⑤呼吸・脈の確認⇒⑥胸骨圧迫⇒⑦人工呼吸⇒⑧胸骨圧迫再開である。この動作をKinectで捉えて、機械学習によって解析した。その結果、BLSの熟練者と非熟練者間で差が出たのは⑦人工呼吸に要する時間であった。熟練者群の平均時間が6.1秒であったのに対して、非熟練者群は11.2秒で有意に遅かった。その原因は、気道確保に要する時間の差であった。本研究において明らかになったこれらの特徴は、医療手技の特徴を捉えることが可能になり、評価するだけでなくより良い手技を指導するための重要点を見出すことができた。
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