2017 Fiscal Year Research-status Report
高齢者使用に関する医薬品情報収集・提供の現状分析と今後のあり方に関する研究
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17K08919
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
池田 正行 香川大学, 医学部, 客員研究員 (10242215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋澤 るみ子 東海大学, 医学部, 教授 (00411083)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 医薬品評価学 / レギュラトリー・サイエンス / 医薬品情報 / 承認審査 / ドラッグ・ラグ |
Outline of Annual Research Achievements |
1.医薬品及び医療機器に対するリスク認知・受容について、日米英三国間での比較検討を行ったところ、英米に比較して日本では医師や規制当局に対する信頼度が低いために、新規医薬品や医療機器の受容度が低いという結果が得られた。Todaka K, Kishimoto J, Ikeda M, Ikeda K, Yamamoto H.Impact of Risk-Benefit Perception and Trust on Medical Technology Acceptancein Relation to Drug and Device Lag:A Tripartite Cross-Sectional Survey. Ther Innov Regul Sci https://doi.org/10.1177/2168479017739267 2.WHOが定める小児用必須医薬品の承認状況とエビデンスレベルを三国間でで比較したところ、各医薬品のエビデンスレベルと承認状況は密接に関連していた。未承認の比率は米国で12%、英国で4%だったのに対し、日本では25%と突出して高かった。三国全てで未承認だった39品目のうち26品目が、いわゆるneglected infectious diseaseに対する医薬品だった。Shimazawa R, Ikeda M. Approval status and evidence for WHO essential medicines for children in the United States, United Kingdom, and Japan: a cross-sectional study. J Pharm Policy Pract 2017;10:4 DOI : 10.1186/s40545-016-0094-2.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.人員を含めた研究体制の整備が十分であったこと。2.独創的な研究手法が確立していたこと。3.研究対象が公開資料であるため、資料入手に時間を必要としなかったこと。4.本研究開始以前に構築してきた医薬品ナレッジベースが研究手法として大いに役立ったこと。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度も研究を進め、得られた結果を取りまとめることに加え、高齢者向け医薬品情報提供について、テキストマイニングの手法を用いて日米欧の三極の差を検討する。また、高齢者に頻度が高いにもかかわらず、臨床試験における高齢者の組み入れ率が低い悪性腫瘍に対する医薬品の情報提供状況を把握するために、米欧規制当局の薬事情報データベースを購入する予定である。
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Causes of Carryover |
電子会議・メール・電話連絡などの手段による短時間の打ち合わせを繰り返すことにより,当初予定していた実際に顔を合わせての研究打ち合わせをしなくても済むようになったため.
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Research Products
(2 results)