2019 Fiscal Year Annual Research Report
A Population-Based Prospective Study on the Roles of Shopping, Oral Function, Nutrition, and Genetics in Sarcopenia, Frailty and Healthy Life Expectancy in Mima City: The Mima-SONGS Study
Project/Area Number |
17K08943
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Kyoto Medical Center |
Principal Investigator |
藤原 真治 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究員 (40458279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂根 直樹 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究室長 (40335443)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 人口減少 / 消滅可能性地域 / オーラルフレイル / 社会的フレイル / 口腔機能 / 健康関連QOL / 保健活動 / 通いの場 |
Outline of Annual Research Achievements |
徳島県美馬市木屋平(こやだいら)は,平成30年度初め(研究開始時)地域人口645名・65歳以上人口割合60%の少子高齢化が進行した過疎山村である.近年は年率3%にて人口減少が進行しており,2029年にも地域人口がゼロに近づき地域が消滅するとの可能性も指摘されている.本研究は,この地域で開始されることが内定していた買い物支援事業を活用し,買物弱者に効果的な食生活支援を行うことを目的として計画された.しかし事業内容の大幅な変更・縮小の通達にて研究計画の抜本的な見直しが余儀なくされ,本研究はへき地の住民が住み慣れた地域で長く生活するために重要と考えられる因子について検討を行う方針とした. 本研究の対象者として地域唯一の医療機関である美馬市国民健康保険木屋平診療所を定期受診している慢性疾患患者111名(79.0±7.0歳,男性37名/女性74名)を登録した. 食生活は,口腔健康管理状況との関連が深い.オーラルフレイル関連徴候の主観的評価,オーラルディアドコキネシス,反復唾液嚥下テスト,咬合力などを用いた口腔機能の客観的評価を行った109名における検討にて,本地域に居住する高齢者の口腔への意識と口腔健康度は比較的維持されていることが示唆された. また,75歳以上の後期高齢者85名における健康関連QOL尺度SF-8の検討にて,研究対象者のスコアは70~75歳の国民標準値と比較して概ね同等か優れていることが判明した.また,社会的フレイル傾向の検討では,保健医療スタッフが社会的フレイル傾向のあるものを早期に発見し地域の通いの場へ積極的に誘導してきたこと,これが健康関連QOLに好影響を与えていたことが示唆された. 本研究にて着手した取り組みは課題番号20K10338「傾斜地で農作業が高齢者の心身機能と健康寿命に及ぼす影響に関する研究」に引き継ぎ,今後も研究成果を報告していく予定である.
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Research Products
(3 results)