2019 Fiscal Year Annual Research Report
Exploration of early diagnosis for autoimmune hepatitis by combining lipid metabolism and liver dendritic cells.
Project/Area Number |
17K08977
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
富山 智香子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (80359702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾関 百合子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (00169301)
佐藤 英世 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60235380)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 自己免疫性肝炎 / 樹状細胞 / XCR1 / 総コレステロール / LDL-コレステロール |
Outline of Annual Research Achievements |
自己免疫性肝炎(autoimmune hepatitis; AIH)は、50代以降の女性に多く発症する慢性肝炎である。しかし、近年、男性患者の増加、発症時の高齢化、並びに重症例の増加がみられるようになってきた。このことは、AIHの発症・病態進展要因には性差だけでなく男女共通する複合的な因子が関連することを強く示している。そこで、AIHの好発する女性に起こるエストロゲンの低下で誘導され、かつ、近年問題となっている生活習慣病の一因となる脂質と肝DCがAIHの発症・病態進展へ影響するかについて検討を行った。4~6週間高脂肪食(High fat diet; HFD)を雌C57BL/6N マウスに摂取し、その後Concanavalin Aを静脈投与し、AIHを誘導するモデルを用いた。HFD摂取1週間以降、マウスの体重は通常食(Normal diet; ND)マウスに比して有意に増加し、6週間摂取で約1.5倍となった。血清中の脂質関連物質については、HFDマウスは総コレステロールおよびLDL-コレステロールのみ有意な増加を認めた。AIH肝障害についてはNDマウスに比してHFDマウスが有意に増悪し、死亡例も見られた(NDマウス; 0%, HFDマウス; 20%)。免疫応答を制御する樹状細胞(dendritic cells; DCs)の総数については、HFDマウスにAIHを誘導することで標的臓器である肝臓よりも脾臓への集積を認めた。さらにDCの分画変化においては、脾臓でのXCR1+DCsの増加が顕著であった。一方、SIRPα+DCsは微増、PDCA-1+Siglec-H+DCsは減少していた。今後、脂質受容体やレクチン受容体のブロック実験を行いAIH肝障害とXCR1+DCsの直接的な関連性の解明に向けて進めていく。
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Research Products
(3 results)