2019 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of evaluation method of tumor immunity for application of immune checkpoint inhibitor to AML/MDS
Project/Area Number |
17K09006
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
柴崎 康彦 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (50568540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 美和子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30281009)
増子 正義 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (70397115)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 腫瘍免疫療法 / WT1特異的細胞傷害性T細胞 / MLPC法 |
Outline of Annual Research Achievements |
mixed lymphocyte peptide culture (MLPC)法の改良を行い、WT1特異的細胞傷害性T細胞(CTL)の検出率、増幅効率が改良されたため、CTLの細胞表面抗原の精査、クローニングやレパトア解析を、より効率的に行うことを可能とした。本年度は19例の骨髄異形成症候群および、骨髄異形成変化を伴う急性骨髄性白血病に対して、MLPC法によりWT1ペプチド特異的に増幅したWT1特異的CTLクローンの検出を行い、これらのクローンの存在頻度を評価した。この際、骨髄血と末梢血のペア検体を用いて、クローンの局在性についても検討を行ったところ、骨髄血において末梢血に比しより多くのCTLを検出することに成功した。また、従来のtetramer assayではWT1特異的CTLを検出できない症例においても、MLPC法を用いることでCTLを検出することが可能であった。このことは、WT1をターゲットとした腫瘍免疫療法が有効な症例群が、従来示唆されていた以上に存在する可能性を示している。 また、CTLのレパトア解析においては、一人の患者から複数のCTLクローンを検出することに成功し、WT1に対する腫瘍免疫は単一のCTLクローンではなく、複数のCTLが関与している可能性を示した。 一方、CTLの細胞表面抗原の精査では、慢性抗原刺激による疲弊マーカーであるCD39が発現していた。このことは、CTLが充分な機能を発揮できていない可能性が示しており、腫瘍免疫療法を効果的に実現するために克服するべき新たな重要な課題を提示することとなった。
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Research Products
(2 results)