2020 Fiscal Year Research-status Report
Exosome microRNA in patients with hemorrhagic fever
Project/Area Number |
17K09020
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
梅村 創 国際医療福祉大学, 臨床医学研究センター, 教授 (90136432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永沢 善三 国際医療福祉大学, 福岡保健医療学部, 教授 (80706820)
佐藤 謙一 国際医療福祉大学, 福岡保健医療学部, 准教授 (90505687)
福島 伯泰 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 准教授 (20346894)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | マイクロRNA / 細胞外小胞(EV) / 新型コロナウイルス感染症 / 重症度マーカーの開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究において、対象疾患を感染症に合併した出血熱と想定し、デング熱、重症マラリア患者で、血中マイクロRNA、細胞外小胞(EV: extracellular vesicles)解析により重症度マーカーの開発を目指した。
フィールドを東南アジア、特にタイ国と決め、共同研究契約を締結した。2020年度までに、マイクロRNA解析系の確立、EV解析系の確立を行った。しかし、2020年よりSARS-Cov-2 ウイルスのパンデミック感染により各国との渡航が禁止され、出血熱のマテリアルが入手困難になった。一方、SARS-Cov-2 ウイルス感染によるCOVID-19データに対象疾患を変更せざるを得なくなり、新たに多機関共同研究(5機関)を立ち上げた。現在までに症例を約200例経験し、そのマイクロRNA解析、EV解析でデータを得ている。現在、論文化を進めている。臨床解析においては、重症度に相関するマーカーを探索している。今後は予後との相関、変異ウイルスによる影響、などより臨床的な解析を追加する。 EV解析は抗体アレイ解析法を用いた新規技術であり、現在、特許申請作業中である。最大96種類の抗体によりEVを解析可能であり、COVID-19に特徴的なEVパターン、重症度を予測できる所見に焦点を当てて解析している。特許出願終了後に論文にて発表する。
SARS-Cov-2感染症の影響を受ける状況で、当初想定したアジアの熱性疾患解析は実施できていないが、現在の世界の健康に関する最大の課題の1つ、COVID-19 についての新知見を得ている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
対象疾患をアジア感染症から新型コロナウイルス感染症へ変更したが、解析技術は当初予定していたマイクロRNA解析、EV解析をそのまま使用しているので大きな問題は生じていない。 一方、研究組織の編成を新たに行い、倫理申請も新たに行ったので、研究の進行がやや遅くなった。 知見としては解析技術、およびバイオマーカー開発、いずれも順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
第4波のCOVID-19症例検体を含み約200例の試料を得ることができている。知見に関する特許申請は6月に提出できる見通しであり、平行して論文発表の準備を進めている。今後はワクチン接種の効果も解析に加えて研究を完成する予定である。
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Research Products
(4 results)