2020 Fiscal Year Research-status Report
The new method for detecting circulating tumor cells in lung cancerpatients
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17K09028
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
坂尾 幸則 帝京大学, 医学部, 教授 (00274605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 速夫 愛知県がんセンター(研究所), 分子腫瘍学分野, 研究員 (20207830) [Withdrawn]
谷田部 恭 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 科長 (90280809)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 血液中循環腫瘍細胞 / CTC / リキッドバイオプシー |
Outline of Annual Research Achievements |
血液中循環癌細胞(Circulating tumor cell: CTC)はLiquid biopsy 候補の1つとして永らく注目されてきたが、いまだ一般臨床に普及するには至っていない。これまでのCTC検出法はそのほとんどが暗視野での多重蛍光観察で行われてきた。しかしながら蛍光のみによる稀少CTCの判定には偽陽性、偽陰性のリスク、即ち診断精度の問題が常につきまとう。この点を改善するために我々は金属filterで分離したCTCのスライドグラス標本を作成、免疫染色を施し、光学顕微鏡下で細胞診として評価する独自のCTC検出システムを開発してきた。またCTC数の計測と同時にピンポイントにCTCからDNAを抽出し、遺伝子検査の可能なデバイスを開発した。本研究の目的は新規CTCデバイスの肺癌診療における診断治療への意義を明らかにすることである。 これまでの実験からStage I~IIIの肺がん患者23例の肺静脈(流出路)と末梢血のCTCを比較検討した。その結果、末梢血(52%、平均5個/10ml)に比べて、肺静脈血(83%、平均23個/10ml)において有意 (p<0.05)に多数のCTCを検出した。肺静脈血ではクラスター形成するCTCを多数検出した。末梢血、肺静脈血検体からの遺伝子解析についても、ピンポイントDNA抽出キットを用いることによりスライドグラス上の30-50個程度のCTCからDNAを抽出し、簡便なリルタイムPCR法でEGFR遺伝子解析が可能であることを明らにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ感染の拡大に伴い、業務や勤務体制の変句を余儀なくされました。その結果、一時期研究自体がストっプしました。
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Strategy for Future Research Activity |
実施患者集を増やし、本システムによって手術症例における・臨床病期・予後とCTC数の関係を検討する。さらに本システムを用いた遺伝子解析の有用性の検証(EGFR/ALK/KRAS)を切除標本との比較によって行います。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で実験や学会発表が予定通りに行えなかったため。
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