2021 Fiscal Year Annual Research Report
The new method for detecting circulating tumor cells in lung cancerpatients
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17K09028
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
坂尾 幸則 帝京大学, 医学部, 教授 (00274605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 速夫 愛知県がんセンター(研究所), 分子腫瘍学分野, 研究員 (20207830) [Withdrawn]
谷田部 恭 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 科長 (90280809)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | CTC自動分離転写装置 / スライドグラス標本 / リキッドバイオプシー / 光学顕微鏡検出 / 肺癌 / EGFR遺伝子変異解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. (CTC検出デバイスの試作、改良)本年度はスチレン樹脂製軟パッドを先端部に装着した加圧式CTC転写装置を試作した。、この改良でCTCの細胞形態を保存したまま、80%程度の高効率でスライドグラスへの転写が可能なシステムを確立した。肺癌患者検体でPap染色によりCTCの形態保存が良好であることを確認した。今回、自動分離装置でCTCを捕集した後の細胞の転写工程を自動化したことで、CTCの院内検査化が前進した。 2. (肺癌におけるCTCの臨床的意義) 23例の肺がん患者検体(肺静脈血: PV、肺動脈血: PAおよび末梢血: PB)を用いてCTCの臨床的意義の検討を行った。その結果、PV、 PAはPBに比べて有意にCTC数が多く、しかもクラスターCTCが多いことから遺伝子解析に有用でだと判明した。また血管侵襲はPA、PVともに認めた。 3. (CTCの遺伝子解析の検討)第1に培養肺癌細胞を用いてサイトケラチン免疫染色によるCTC算定後にスライドグラスからDNA抽出を行うための発色法を検討した。その結果、2次抗体の標識としてPOXからALPに変更することにより、活性酸素によるDNA分解を防ぎ、高効率なDNA抽出が可能だと判明した。このDNAを用いてDropletデジタルPCR法による遺伝子変異解析法を確立した。次に肺静脈血(PV)を用いてCTCのEGFR変異について解析を行った。肺静脈血PVからCTCが検出できた8例を対象とし、7例にCTCが同定され、そのうち3例でEGFR変異が検出された。肺切除組織からのEGFR検査と結果が一致したのは6例、不一致は2例。検討症例のCTC数は3から195個で、CTC数10個以上の症例で変異の検出が可能であった。このことから肺静脈血PVは遺伝子解析の可能な新たなリキッドバオオプシー検体となり得ると考えられた。
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Research Products
(3 results)