2017 Fiscal Year Research-status Report
Mechanism of acetaminophen to produce an analgesic effect
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17K09036
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山本 達郎 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (20200818)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 痛み / 炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
アセトアミノフェンは、古くから広く使用されている薬物である。最近は投与量の上限が大幅に緩和され(4g/日)た。アセトアミノフェンは非ステロイド系消炎鎮痛薬と異なり胃腸障害・腎機能障害などの副作用が少なく、特に高齢者での使用が推奨されるようになってきている。ただ、アセトアミノフェンの作用発現機序は不明のままである。アセトアミノフェンは、非ステロイド系消炎鎮痛薬とは異なり末梢での消炎作用は見られず、鎮痛・解熱作用が発揮される。そのため、上位中枢での作用が予想される。このため、アセトアミノフェン及びその代謝産物を上位中枢に選択的に投与し、その作用部位を検討することが重要な課題となっている。 現在は、ラットを用いて脳内の核に選択的に薬物を投与する技術の開発を行っている。最初は、特に下行性疼痛抑制に関与していると考えられているperiaqueductal grey (PAG)、locus coeruleus (LC)、rostroventromedial medulla (RVM)をターゲットとして検討を開始している。 ステレオ手術の技術を用いてPAG、LC、RVMへカニュラを挿入し、その先端の位置を確認している。また、麻薬系鎮痛薬など、作用が知られている薬物を用いて、カニュラを介した薬物投与による鎮痛効果発現を観察することが出来ることを確認した。鎮痛効果は、炎症性疼痛モデルの一つでありホルマリンテストを用いている。ホルマリンテストでは、ホルマリンにより誘発される疼痛行動の一つであるホルマリンを皮下注した後肢を振り回す回数を用いて検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最初の年であり、予備実験を行った。予備実験では良好な結果が得られている。次年度から本格的に研究を進めることが可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究課題に書いた通り、今後研究を進めていく方針である。
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Causes of Carryover |
端数として198円が残った。次年度、今金額を加えて使用していく予定
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Research Products
(2 results)