2019 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism of acetaminophen to produce an analgesic effect
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17K09036
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山本 達郎 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (20200818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生田 義浩 熊本大学, 病院, 准教授 (90264308)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | CB1受容体 / TRPV1 / 青斑核 / 中脳水道周辺灰白質 / 吻側延髄腹内側部 / マイクロダイアリシス / AM404 / FAAH |
Outline of Annual Research Achievements |
アセトアミノフェンの鎮痛機序の一つとして、脳内でFAAHを介して代謝された代謝産物であるAM404が注目されている。AM404のカンナビノイドの受容体の一つであるCB1受容体作動薬としての作用、またTRPV1受容体の作動薬としての作用が考えられている。また、セロトニンの受容体である5-HT3受容体を介する作用も提唱されいる。今回の研究では痛みのモデルとしてホルマリンテストを用い、全身投与したアセトアミノフェンにより脊髄腰膨大部でのセロトニン・ノルアドレナリン・ドーパミンの放出を検討するとともに、AM404を脳室内・中脳水道周辺灰白質(PAG)・青斑核(LC)・吻側延髄腹内側部(RVM)に投与し、その鎮痛効果を検討した。 経口投与したアセトアミノフェンは、ホルマリンテストで良好な鎮痛効果を示した。この間、脊髄腰膨大部ではセロトニン・ドーパミンの放出が確認された。従って、全身投与したアセトアミノフェンの鎮痛効果の機序として、セロトニン・ドーパミンが関与することを確認した。 また脳室内・PAG・LC・RVMに投与したAM404も鎮痛効果を示し、アセトアミノフェンの鎮痛効果が、下行性疼痛抑制系を介することが示唆され、下行性疼痛抑制系の活性化によりセロトニン・ドーパミンの放出が起こり、鎮痛効果を発揮していることが示唆された。
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Research Products
(1 results)