2018 Fiscal Year Research-status Report
観察者実験の信頼性向上を目的としたROC・FROC解析システムの開発
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17K09062
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
福岡 大輔 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (60321436)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 医療・福祉 / 画像診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
放射線技術の分野において,観察者実験による画像評価や診断能の視覚評価は非常に重要な要素技術となっている.本研究課題では,実験計画者(ヒト)の先入観(バイアス)が含まれない信頼性の高い観察者実験を実現するためのシステムを開発し,その有用性の検証を行うことを目的として,(1)コンピュータによる提示症例の評価と提示順序決定の自動化の実現.(2)大規模データを用いたオンライン上での観察者実験の実現.(3)コンピュータ支援診断(CAD: Computer-aided Diagnosis)システムを対象とした診断能評価の自動化を実現する. 本年度においては,オンライン観察者実験の実現のためのROCサーバの機能拡充を行った.構築したROCサーバでは,多人数の観察者(Multi-Reader Multi-Case)実験の応答の蓄積とAIによる画像の難易度の解析を行う.画像データセットと観察者応答は,ROCサーバ上にデータベースとして蓄積され,観察者応答データを用いて,AIによる画像難易度の自動解析処理が行われる. また,DICOM(Digital Imaging and COmmunication in Medicine)通信に準拠した画像データの送受信部分を構築し,DICOMサーバからの画像取得を可能とした.クライアントとなる画像表示ソフトウエアは,昨年度までに開発したビューワソフトウエアを改良し実現した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画したROCサーバと,それに係るオンライン解析システムを構築し要素技術の開発を行った.機能モデルとしての動作検証を行い良好な結果が得られた.こららの研究成果より「おおむね順調に進展している」といえる.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度開発したシステムの要素技術の開発成果を踏まえ,画像難易度の自動評価システム構築を行う.次年度以降には,実用的なモデルの開発に着手し, (1)AIを用いた画像難易度の評価と提示順序決定の自動化, (2)大規模データを用いたオンライン上での観察者実験の実現. (3)診断能評価の自動化を実現する.
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Causes of Carryover |
次年度に開発を行うシステムの機能モデル製作に向けて,より高速な演算処理を行うサーバ計算機導入のための物品購入費として使用する計画である.
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