2020 Fiscal Year Research-status Report
観察者実験の信頼性向上を目的としたROC・FROC解析システムの開発
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17K09062
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
福岡 大輔 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (60321436)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 医療福祉 / 画像診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
放射線技術の分野において, 観察者実験による画像評価や診断能の視覚評価は非常に重要な要素技術となっている.本研究課題では,実験計画者(ヒト)の先入観(バイアス)が含まれない信頼性の高い観察者実験を実現するためのシステムを開発し,その有用性の検証を行うことを目的としており,以下の3つの内容を行う.(1)コンピュータによる提示症例の評価と提示順序決定の自動化の実現.(2)大規模データを用いたオンライン上での観察者実験の実現.(3)コンピュータ支援診断(CAD: Computer-aided Diagnosis)システムを対象とした診断性能評価の自動化を実現する. 本年度においては,前年度までに開発したシステムについて,観察者実験を行う際の画像提示順序決定の自動化をめざしたシステムの改善と動作検証を行った. 利用者のシステム環境に左右されない観察者実験を実現するため,オンライン上で観察者実験を実現するための,Webアプリ形式による画像提示ビューワと応答収集機能の実用モデルを構築した.これらの成果により,観察者実験の実施するための新たなアプローチ手法として利用できる可能性が示された. 画像難易度の自動評価システムにおいては,オープンデータベースを用いた視覚的検出のための定量評価(視認性)項目の検討を行いシステム開発を行った.データベースに含まれるデータ数やモダリティが限定され,評価の検証方法に課題を残す結果となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画した要素技術の開発を行い,実用モデルとしての動作実証を行なった.画像難易度の自動評価システムにおいては,その十分な検証・評価が行われておらず「やや遅れている」となった.
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Strategy for Future Research Activity |
開発したシステムの成果を踏まえ,画像難易度の自動評価システムを構築のためのシステム評価と,実用のための有効性の検証を行う. (1)AIを用いた画像難易度評価の検証 (2)大規模データを用いたオンライン観察者実験システムの動作評価と有効性の検証
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Causes of Carryover |
コロナ感染症対策により,当初予定していた研究業績発表がオンライン開催となり,当初予定していた旅費の支出が抑えられ差額が生じた.翌年度分として,物品費として使用する計画である.
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