2021 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the development and application of three-dimensional dye gel dosimeters for radiation therapy
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17K09072
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
林 慎一郎 広島国際大学, 保健医療学部, 教授 (20238108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高梨 宇宙 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究センター, 研究員 (40646692)
川村 拓 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 客員研究員 (80424050)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 医学物理 / ゲル線量計 / ラジオクロミック / 光学CT / 線量分布 / 放射線治療 / 品質保証 / 品質管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度も,引き続き前年度までに見いだされた有望な素材(ポリビニルアルコール-ヨウ素錯体)を用いた3次元色素ゲル線量計の最適化と改良,および光学CTの開発改良を行ってきた. 本系の基本組成は部分ケン化型ポリビニルアルコール(PVA)とヨウ化カリウム(KI),還元剤としてフルクトースを含み,線量感度・線量率非依存性・加算性・空間安定性・再利用性などの点において,多くの優れた特性を示す. 本年度は化学架橋によりゲル化したPVAをマトリクスとしたPVA-GTA-Iゲルの自動酸化(バックグラウンドの増加)を抑制するためにこれまではスクロースを用いていたが,これを本来の組成に含まれるフルクトースを最適化することによる効果を調べた.また,前年度より行っていた,水の放射線分解によって生成する溶媒和電子によるヨウ素ラジカルの再結合を防ぐために電子捕捉剤を用いた系とも組合せてその効果を検証した.これらの結果は国内外の学会にて報告予定であったが,コロナ禍による中止や延期を受けて,その一部のみ,オンライン開催された学会で報告した.一方,光学CTの開発は,ゲルマトリクス改良(PVA-GTA-I)により大幅な透明度は改善できたものの,これまでに引き続きやや難航している.初年度からの定量的読み取りに関する問題点を改善するため,昨年度も継続してゲル線量計の容器によるプローブ光の散乱や屈折の問題などの問題点の洗い出しを中心に行ってきた.また,2次元での応用や、位置検出器としての利用も試み、治療計画との比較のためのソフトウェアの開発を行った.
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