2018 Fiscal Year Research-status Report
同種造血幹細胞移植におけるHHV-6感染症と認知機能障害の関連性の解明
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17K09090
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
緒方 正男 大分大学, 医学部, 講師 (10332892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 利恵 大分大学, 医学部, 病院特任助教 (20468002)
稲垣 正俊 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (60415510)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 同種造血幹細胞移植 / ヒトヘルペスウイルス6 / 認知機能 / Quality of life / 集中力 / 観察研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトヘルペスウイスス6 (HHV-6) はほぼすべての成人に潜伏感染しており、同種臍帯血移植では80%以上の患者で再活性化がみられる。再活性化症例の一部で特異かつ予後不良の脳炎 (HHV-6脳炎) をきたす。本研究は臨床的に同定される脳炎以外にもHHV-6再活性化は認知機能低下、QOL低下に関係している可能性を考え、HHV-6再活性化のPCR法によるモニタリングと認知機能検査を行うことによりその仮説を検証している。本検討の実現のためには多施設参加による多数の症例登録と多施設共同による研究体制が必要となる。そのため申請者が所属している日本造血細胞移植学会合併症ワーキンググループ (WG) より提案の日本造血細胞移植学会、学会主導研究として行うこととした。 昨年度は研究計画について、医師、精神科医師、臨床統計家などによる共同研究メンバーおよび日本造血細胞移植学会、合併症WG会議で参加施設メンバーとともに議論した。実現性を高めた計画に調整し、日本造血細胞移植学会臨床研究審査委員会に申請を行い、審議の後に修正を行った。本研究について、日本造血細胞移植学会学会主導研究として申請し、H30/7/6に承認が得られた。https://www.jshct.com/modules/facility/index.php?content_id=25 これにより実際の多施設臨床研究が開始可能となった。引き続き、国内の移植施設に本研究への参加を呼びかけ、現在6施設において施設倫理審査終了し、参加登録となっている。症例についてもようやく登録が行われた。このように本研究は全国規模の観察研究であるが、その計画、審査、体制構築に時間を要し、全体計画の進捗は遅れている。しかし現在症例登録と測定評価の実行段階となっている。今後さらに施設登録と症例登録を推進していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
実行可能な精神神経機能検査を含む多施設共同研究であり、多診療科、多施設による議論ヒアリング、および日本造血細胞移植学会での審査による修正作業が必要であり、研究開始まで時間を要した。現在は施設登録が行われ、6施設が登録、症例登録もすでに行われている。今後さらに症例登録を推進していく。
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Strategy for Future Research Activity |
本年1月の造血幹細胞移植合同班会議で本研究の意義についてアナウンスし、施設登録を呼びかけた。また全国の移植施設に直接参加を電子メールで呼びかけている。今後さらに造血細胞移植関連の会議や直接依頼などで施設登録、症例登録を推進していきたい。
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