2019 Fiscal Year Annual Research Report
The Establishment of Operative Basis for the elderly with gastric cancer
Project/Area Number |
17K09108
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉冨 摩美 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (90769423)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 茂 京都大学, 医学研究科, 講師 (60597300)
錦織 達人 京都大学, 医学研究科, 助教 (50815933)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高齢者胃癌 / 長期予後予測 / 腹腔鏡 / ノモグラム / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
80歳以上の人口は、1995年では約520万人であったのが2017年には約1074万人にまで増加している。しかし、80歳以上の高齢胃癌患者が有する身体的・社会的特徴、手術後の全生存率とその予測因子は明らかでなく、当該研究を実施した。京都大学を含む近畿地方における10の大学・基幹病院にて、2005年1月1日から2011年12月31日までに手術を実施した80歳以上の高齢胃癌患者を対象とした。既にカルテが破棄されている患者は除外した。各参加施設の倫理委員会の承認を得た後に、臨床情報と予後を後方視的に収集した。個人情報が削除された各施設のデータセットを統合し、データクリーニングを行った。固定されたデータセットを用いて、患者が持つ身体的・社会的特徴と、全生存率(OS)、他病死発生率を検討した。そして、OSをアウトカムとしたCox回帰モデルに術前情報を投入し、OSと関連する術前因子を検討した。対象患者は660人で、151人(23%)が85歳以上、26人(4%)が90歳以上であった。239人(35%)は既に配偶者と死別/離婚しており、107人(16%)が独居であった。585人(73%)はCharlson Comorbidity Index (CCI)が1以上の合併症(心筋梗塞や脳血管疾患など)を有していた。3年の全生存率は63%で、他病死が全死亡の42%を占めた。OSをアウトカムとしたCox回帰の結果、独居や内服薬数はOSと関連しなかったが、CCI:HR1.22、自立歩行困難:HR1.57などが腫瘍学的因子に加えてOSと関連した。9個の予後因子からノモグラムを作成した。Discriminationは0.71でTNMStagingの0.65よりも改善していた。 また、StageI胃癌に対する腹腔鏡手術と開腹手術の比較においては、Propensity score matchingを行った。41例ずつの背景が一致した患者がマッチされ、両群の3年生存率は81%、79%とほぼ同様であった。 将来展望としては、より予測能を改善させるため、本データセットを機械学習し、Decision treeを用いた予測モデル作成を行う予定としている。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] Gastric cancer nomogram for predicting postoperative survival in patients aged 80 or older2019
Author(s)
Tatsuto Nishigori Kazutaka Obama, Hisashi Shinohara, Hironori Kawada, Yoshio Kadokawa, Hideki Harada, Satoshi Kaihara, Hiroaki Hata, Shugo Ueda, Sayuri Konishi, Hiroshi Okabe, Koichi Matsuo, Shigeru Tsunoda, Shigeo Hisamori, Yoshiharu Sakai
Organizer
13th International Gastric Cancer Congress
Int'l Joint Research
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[Presentation] 高齢者胃癌予後予測ノモグラムの開発:80 歳以上の患者 660 人を対象とした多施設共同コホート研究2019
Author(s)
錦織 達人,小濱 和貴,篠原 尚,川田 洋憲,門川 佳央,原田 英樹,貝原 聡,畑 啓昭,上田 修吾,小西 小百合,岡部 寛,松尾 宏一,角田 茂,久森 重夫,坂井 義治
Organizer
第91回日本胃癌学会総会