2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of secondary use of health and medical statistics
Project/Area Number |
17K09138
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
橋本 修二 藤田医科大学, 医学部, 教授 (50148334)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 保健医療統計 / 二次利用 / 匿名データ |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的としては、(1)[公表された集計データの利用]、[オーダーメード集計]と[匿名データの提供]のそれぞれの利用によって、現在の集計可能な内容を整理すること、(2)[オーダーメード集計]または[匿名データの提供]の利用による研究事例(2件以上)を提示すること、および、(3)これらの研究成果を通して現行制度の課題と改善方策を明確とし、今後の保健医療統計の二次利用の拡大に向けた提言にまとめることであった。2017年度と2018年度の研究では、研究目的(1)を達成し、研究目的(2)として介護の状況とその関連要因の研究を実施した。 2019年度、研究目的(2)として、平成22年の国民生活基礎調査の匿名データを利用して、職域健診の受診とその後の対応の状況およびその関連要因の研究を実施した。職域健診の受診率はある程度高かったものの、受診後の対応として、自己健康管理の注意、保健指導と医療機関の受診は必ずしも十分でないと考えられた。職業、雇用形態、企業規模について、職域健診の受診との関連性が確認されるとともに、受診後の対応の中で、保健指導との関連性が示唆された。2017・2018年度と2019年度の研究成果を2編の論文に掲載し、研究目的(2)の研究事例(2件以上)を達成した。研究目的 (3)として、現行制度の課題として、[公表された集計データの利用]には公表時期以外に大きな課題がなく、一方、[オーダーメード集計]には対象統計の少なさと集計方法の制限など、[匿名データの提供]には対象統計の少なさと匿名化に伴うデータの制限などが挙げられた。これらの課題の解消が保健医療統計の二次利用の拡大に向けた提言となると考えられた。今後、2019年に新規導入された[オンサイト利用]を考慮して、二次利用の拡大をさらに検討することが重要であろう。
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