2019 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of the status of oxygen penetration and its effect on prevention of decompression injury at diving and submarine work site
Project/Area Number |
17K09145
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
森松 嘉孝 久留米大学, 医学部, 准教授 (40320163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 宏 久留米大学, 医学部, 助教 (10321861)
大坪 仁 久留米大学, 医学部, 講師 (30320188)
石竹 達也 久留米大学, 医学部, 教授 (60232295)
合志 清隆 久留米大学, 医学部, 客員教授 (90195660)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | スキューバダイビング / インストラクターダイバー / 健康管理 / 健康診断 / 改正高気圧作業安全衛生規則 / ストレス / コルチゾール / アミラーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
沖縄本島で就労しているインストラクターダイバー27名に対し,健康・安全管理に関する聞き取り調査を行った結果,気管支喘息の合併が11.1%に見られ,未治療重症高血圧ダイバーが1例見られた.85.1%が喫煙歴があった.29.6%が減圧障害経験を有し,これは若年ダイバーに多く,その原因は無理な潜水によるものであった.39歳以下では定期健康診断を全く受診していないダイバーが6名見られ,彼らは全員臨時スタッフであった.1名を除き,全員が改正された高気圧作業安全衛生規則における治療用酸素の取り扱いが変更されたことを認識していたが,実際に職場へ治療用酸素が設置されているのは67%にとどまった.インストラクターダイバーの健康に対する意識は低く,自己の健康管理に乏しいインストラクターがいることは,就労時の疾病発作発症時にゲストダイバーの生命を危機に晒す可能性が高く,免責を免れない可能性が浮き彫りとなった.さらに,高気圧作業安全衛生規則にある「注意すべき病態」をとしての呼吸器疾患を有するインストラクターダイバーの頻度は,本邦における気管支喘息有病率と近似していることから,英国のような,疾病を有する高気圧作業者に対する具体的な就労マニュアルを明確にすると同時に,治療用酸素の現場普及を推進する必要がある.一方,彼らがインストラクターダイバーズマニュアルに推奨されている繰り返し潜水を行った際の身体ストレス評価では,唾液中コルチゾールは日本人における一般労働者の日内変動と相違はなく,尿中アミラーゼは正常範囲内における下限値であった.これより,ゲストダイバーを随伴していない単独潜水では,インストラクターは繰り返し潜水によるストレスを受けている可能性は低いことが明らかとなった.さらに,マレーシアには高気圧安全衛生規則は存在しなかったが,国で定められた潜水士就業規則が遵守されていた.
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Research Products
(11 results)