2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of method detecting early stage non-viral liver cancer using innate immune factors as new biomarker.
Project/Area Number |
17K09159
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
田邉 剛 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80260678)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 奈津 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (40450671)
高橋 秀和 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (90450402) [Withdrawn]
中上 裕有樹 下関市立大学, 経済学研究科, 准教授 (30843304)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 非ウイルス性肝がん |
Outline of Annual Research Achievements |
ウイルス性肝炎の効果的な治療法の普及に伴い、わが国ではウイルス感染を基盤とする肝がん発症例が減少傾向にある。一方で、生活習慣病が要因となる非アルコール性脂肪性肝炎と、これを基盤とする非ウイルス性肝がんの増加が注目されている。本研究では、肝がん発症の基盤である炎症や線維化を誘導する自然免疫因子に着目し、肝がんのハイリスク群同定と早期診断を可能にする新規バイオマーカーの開発を目的として、肝がん発症と強く相関する免疫関連遺伝子を中心とした遺伝子多型と血中microRNAを探索した。 (1)山口大学医学部附属病院にて登録された非ウイルス性肝がんおよび糖尿病の各症例において、自然免疫関連遺伝子等を候補遺伝子として、一塩基多型(SNP)の解析を行った。目標とする数の検体が入手できず、各症例間に統計的有意差を認めるには至らなかったが、NLRP6遺伝子のSNPについて、各症例間でアレル頻度に偏りがみられる傾向にあった。 (2) 肝がんの各進行度おいて特異的に変化する血中microRNAを同定するため、(1)と同様の症例において血中microRNAの解析を行った。非ウイルス性肝がんと糖尿病の各群のプール血清を用いて、178種類のmicroRNAについてリアルタイムPCRにより解析し、群間で発現量が2倍以上変化する12種類のmicroRNAを候補microRNAとした。これらのmicroRNAついて、個別血清を用いてリアルタイムPCRにより解析した結果、miR-150の発現量について、有意水準α=0.01において、群間に差が認められた。今後はがんの各進行度において解析を行い、研究成果を論文化する予定である。
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