2017 Fiscal Year Research-status Report
職業性接触皮膚炎の症例収集と2次、3次予防対策の構築
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17K09161
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
皆本 景子 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (00381012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 勇 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (90795965)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 職業性 / 接触皮膚炎 / 業務上疾病 / Quality of Life |
Outline of Annual Research Achievements |
業務上疾病大分類4に含まれる皮膚障害症例の収集では、小分類9のその他の疾患の2014,2015,2016年分の開示請求を厚生労働省に行い、承認され、収集した。小分類1,3,4に含まれる皮膚障害についても厚生労働省に開示を試みたが、各症例の詳細は、都道府県の労働局に存在するとのことで、熊本県だけでも6か所におよぶ。熊本県の症例は、同じく2014,2015,2016年分の開示請求を労働局をとおして行ったが、皮膚障害と明示していたが、開示された症例の内容がくい違っていた。 職業性接触皮膚炎の労災申請にかんする皮膚科医の意識調査について、質問紙表を作成した。 ドイツのハイデルベルグ大学Department of Social medicine との共同研究では、手の接触皮膚炎の生活の質に関する質問紙表の英語版の翻訳、検証を行い、論文の投稿を行った。また、ドイツのザーランド州で集積された職業性皮膚障害の申請症例のデータ分析を行った。 職業性接触皮膚炎の本邦における症例報告の文献検索による症例収集は、2010年以降を行っている。 パン製造職場の職業性接触皮膚炎の実態調査では、データ収集、基礎的な解析が終了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
業務上疾病の症例収集は、大分類4の小分類9のその他の疾患と小分類1,3,4の症例の集計の取り扱いが、厚生労働省一括でおこなっているわけでなないことが判明した。当初は、3年間の皮膚障害の認定症例をすべて収集する予定であったが、困難な印象である。
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Strategy for Future Research Activity |
業務上疾病の大分類4の小分類1,4,5に含まれる皮膚障害については、熊本の労働局の開示請求の経験で、同じ質のデータを収集するのは難しい印象であった。今後は、小分類9のその他の疾患を毎年蓄積していく予定である。 職業性接触皮膚炎の労災申請にかんする皮膚科医の意識調査について、質問紙表を皮膚科医会の理事会に提出し、承認を得る予定である。その後、郵送で回答を依頼し、回収する予定である。 共同研究では、手の接触皮膚炎の生活の質に関する日本語版の質問紙表の検証は、本年度日本産業衛生学会で発表予定である。また、ドイツの職業性皮膚障害のデータの分析結果は、本年度10月のESCDでポスター発表の予定である。論文の投稿も早急に行う予定である。 職業性接触皮膚炎の症例取集は、まず、2010年以降で集計を試み、その結果をみながら2000年以前の症例収集に進む予定である。 パン製造職場の調査は、本年度日本産業衛生学会で発表予定である。さらに、解析をすすめて、危険因子の確定を試みる。
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Causes of Carryover |
質問紙表調査の物品費、郵送費、国際学会発表のための旅費、職業性皮膚障害症例収集のための研究補助費、論文英語の校正費および論文投稿費
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Research Products
(2 results)