2018 Fiscal Year Annual Research Report
職業性接触皮膚炎の症例収集と2次、3次予防対策の構築
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17K09161
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
皆本 景子 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (00381012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 勇 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (90795965)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 職業性 / 接触皮膚炎 / 業務上疾病 / Quality of Life |
Outline of Annual Research Achievements |
ドイツ、ザーランド州で2000年から2013年までに職業性接触皮膚炎として申請された1772症例を解析した。ドイツでは、職業性疾患を医師が報告する義務があるため、ザーランド州の労災保険の被保険者全体の統計データである。本邦には、このような包括的な統計は存在しないので、本邦での職業性接触皮膚炎の実態を類推するのに有用である。 職業性接触皮膚炎は職業性手湿疹と診断されることが多いが、最近開発された手湿疹特異的QOL尺度(Quality of Life in Hand Eczema Questionnaire:QOLHEQ)の日本語版の開発と検証を行い、計量心理学的特性をもつ尺度であることが示され、本邦でも使用可能となった。 食品取扱業の従事者は職業性接触皮膚炎発症のハイリスク職種であるが、パン製造職場に従事する1,183名に自記式質問表を配付し、940名の回答を解析した。手湿疹の年間有病割合は33.4%で、一般集団の有病割合の約10%と比較して高いことがわかった。発症因子の解析を引き続き行う必要がある。 本邦の業務上疾病には皮膚病としての分類は存在しない。職業性接触皮膚炎が分類されるとすれば、大分類4の化学物質による疾患であるが、そのうちの小分類、その他の疾患のなかで、接触皮膚炎もしくは湿疹の病名のついた症例を、厚生労働省に情報開示申請の手続きを行い、症例を収集した。2014~2016年の3年間で33症例が開示され、2017年は申請中である。職種や経過などの情報のほとんどが非開示の黒塗りで、不十分な情報しか得られなかったが、今後集計を行う。 熊本県の臨床皮膚科医会の医師に、職業性接触皮膚炎の症例に対して、労災保険を適応した経験の有無、また、労災保険の適応が困難な理由などについての質問紙表を郵送し、無記名にて回答を依頼した。154名中71名から回答が得られ、今後解析する。
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Research Products
(5 results)