2022 Fiscal Year Annual Research Report
Relationship between infant allergy prolongation and combined exposure to resin raw materials
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17K09174
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
辻 真弓 産業医科大学, 医学部, 教授 (40457601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川本 俊弘 産業医科大学, 医学部, 名誉教授 (60177748)
荒木 俊介 産業医科大学, 医学部, 講師 (20515481)
石原 康宏 広島大学, 統合生命科学研究科(総), 准教授 (80435073)
柴田 英治 産業医科大学, 医学部, 准教授 (90419838)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 小児 / 化学物質 / 分子疫学 / 社会医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】昨年度までに確立されたBADGEとBADGE水解後のBADGE水和物(BAGDE・H2O, BAGDE・2H2O)の生体試料中濃度測定方法を用いて、生体試料中のBADGE、BADGE水和物の測定を行った。またBADGEと同様、海外の先行研究で小児の生体試料から検出されたBFDGE濃度の測定方法も確立し、実際に小児の生体試料中の濃度を測定することにした。 【対象/方法】乳幼児10名を対象に生後1か月と7か月の血清を用いて、HPLC-MS/MSを用いてBADGE、BAGDE水和物、BFDGEの濃度を測定した。また乳幼児との比較対象として、小児と成人の血中BADGE、BAGDE水和物、BFDGEの濃度を測定した。 【結果】生後1か月と7か月の血清では、BAGDE、BAGDE・H2O、BFDGEは検出されなかった。生後1か月時点でのBADGE・2H2Oの結果median(min, max)は23.1(2.3-157.6) g/ml、 7か月で2.5(0.9-123) g/mlであった。10名中9名は1か月時点と比較して7か月時点では、BADGE・2H2Oの濃度は低下していた。小児と成人の血清からはBADGE・H20とBFDGEが検出された。 【考察】乳幼児において、BADGE・2H2Oの血中濃度は、7か月には1か月時と比較して90%の乳幼児のBADGE・2H2O濃度が低下していた。7か月のBADGE・2H2O濃度は食事の方法の違い等が影響したと考えられる。また乳幼児、小児、成人と検出されるBADGE関連物質に違いがあり、年齢による代謝の違いや曝露源の違い等が影響している可能性が考えられた。 【結論】HPLC-MS/MSを用いて乳幼児血中のBADGE関連物質を測定した結果、BADGE・2H2Oが検出され、1か月より7か月の方が低い値が検出された。
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