2018 Fiscal Year Research-status Report
Fundamental study on development of health impact assessment method by exposure of heat-not burn tobacco
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17K09182
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Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
稲葉 洋平 国立保健医療科学院, その他部局等, 主任研究官 (80446583)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 加熱式たばこ / 有害化学物質 / バイオマーカー / ニコチン / フェノール類 / 芳香族アミン類 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、研究計画に沿って加熱式たばこ主流煙のフェノール類と芳香族アミン類の分析法の開発を行った。フェノール類は、Hydroquinone、Resorcinol、Catechol、Phenol、p-Cresol、m-Cresol、o-Cresolに加えて3成分について分析法を確立した。本方法は、C18と複数のPFPカラムを検討し、もっとも良い分離を与えたカラムを採用した。たばこ煙中フェノール類は燃焼によって発生する成分が多いため、紙巻たばこと比較すると加熱式たばこの含有量は低減していた。しかし、大きい低減とならない成分も確認された。次に、芳香族アミン類は、発がん性物質であるo-トルイジン、2-ナフチルアミン、4-アミノビフェニルをはじめとする21成分を対象として分析法の開発を行った。本方法は、1環と2環の芳香族アミンを別々に前処理することによって、高感度分析が可能となった。今年度は標準たばこで先行研究との比較を行い、同等の分析値である事を確認した。次年度は、開発した分析法を新しく販売されたIQOS3.0に適用して分析する計画である。 昨年度、課題として残った揮発性有機化合物(VOCs)の代謝物について分析法の開発を行った。17成分について分析法を確立し、既にたばこ産業の研究対象とされている3-HPMAなどに加えて、比較的、加熱式たばこで低減がされていない成分についても同時分析が可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
IQOSの分析法の開発は、昨年度同様、順調に進んでいる。 昨年度、遅れていたVOCs代謝物の分析精度、再現性についての実験に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
加熱式たばこ喫煙者、紙巻たばこ喫煙者のリクルートを進め、バイオマーカーの分析を推進する計画である。 また、加熱式たばこに特徴的な煙成分の分析法の開発も継続的に進める計画である。
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Causes of Carryover |
予定よりもバイオマーカー分析に遅れが生じていること、学会発表等が遅れていることが大きい。次年度は、回収した尿試料を分析するための費用として使用する計画である。
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