2019 Fiscal Year Research-status Report
介護施設等および在宅における認知症高齢者の行動・心理症状（BPSD）に関する研究
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17K09187
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| Research Institution | Hokkaido University |
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Principal Investigator |
新井 明日奈 北海道大学, 医学研究院, 助教 (50421897)
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2017-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 認知症 / 介護 / 高齢者 / 社会医学 / 社会福祉 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、介護施設等（介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設、介護老人保健施設および認知症対応型共同生活介護（グループホーム））および在宅で生活する認知症高齢者における行動・心理症状(BPSD)の出現状況とその関連因子を明らかにするため、4年間の研究期間に介護施設等および在宅の2つの生活の場において縦断調査を実施するものである。3年目である令和元年度には、以下のとおり実施した。
1. 介護施設等に居住する認知症高齢者のBPSDに関する縦断研究：1)BPSDの短期的経過と予測因子を探索するため、北海道A市および近郊の10箇所の介護施設等に居住する認知症高齢者（n=312）を対象とした既存の調査データ（平成27年度ベースライン調査F0と平成28年度1年追跡調査F1）および平成29年度に実施した調査データ（F1調査対象者の2年追跡調査F2と新規対象者に対するベースライン調査F’0）を用いて、BPSDの2年間の経過と予測因子およびBPSDのとりわけ「暴力・暴言」の関連因子について検討した。2) F2およびF’0調査で回答を得た対象者の追跡調査（F3およびF’1）を昨年度に実施し、回答の収集、解析、および、協力施設へ報告書を作成、配布した。3) F3およびF’1調査で回答を得た対象者の追跡調査（F4およびF’2）を準備した。
2. 学会発表・論文作成：国内の学会にて成果を発表するとともに、英文論文の投稿準備を進めた。
3. 在宅の認知症高齢者のBPSDに関する縦断研究：居宅介護支援事業所に所属する介護支援専門員を介したベースライン調査H0を実施した。北海道A市において居宅介護支援を実施する指定事業所に対し、現在、調査協力依頼および質問紙を郵送配布し、順次回収しているところである。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和元年度には、昨年度に実施した調査（F3およびF’1）から1年後の追跡調査（F4およびF’2）を実施予定であったが、昨年度調査が昨年度末の実施となり、本年度に質問紙を回収後、回答漏れ等の確認に時間を要したため、本年度実施予定の追跡調査の開始が次年度に持ち越されることとなった。しかし、F3およびF’1調査の報告書は、本年度中に協力施設へ配布することができ、また、既存の調査データをまとめ、学会にて研究成果を報告した。さらに、在宅高齢者対象のベースライン調査H0を年度末となったものの計画どおり開始した。
以上のとおり、交付申請書における計画よりも諸作業に時間を要し、介護施設等および在宅高齢者の調査が年度をまたいで実施される状況となっているが、追跡間隔は予定どおりおおむね1年であり、研究目的に沿って着実に進捗していると考える。
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| Strategy for Future Research Activity |
本研究課題4年目の令和2年度には、以下のとおり実施する。
1.介護施設等に居住する認知症高齢者のBPSDに関する縦断研究：1)追跡調査（F4およびF’2）の実施：F3およびF’1調査で回答を得た対象者の状況を確認し、同様の方法で質問紙調査を実施する。2)これまでに得られた縦断データの解析：追跡期間に応じたBPSDの有症率、発症率、維持率、消失率から経過を観測し、予測因子を検討する。
2.在宅の認知症高齢者のBPSDに関する縦断研究：1)ベースライン調査H0の解析：居宅介護支援事業所の介護支援専門員を介して回答を得た質問紙を回収し、解析を行う。2）1年追跡調査H1の準備：H0で協力を得た居宅介護支援事業所に対象者の状況を確認し、引き続き在宅で生活している高齢者に対して、H0と同様の方法で質問紙調査を実施する。
3. 研究成果の社会還元：介護施設等、居宅介護支援事業所および在宅高齢者の家族介護者に対して、結果のフィードバックを実施するため、報告書・パンフレットの作成あるいはプレゼンテーションを検討する。また、国内外の学会での報告や英文論文の作成・投稿を実施する。
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Research Products
(2 results)
