2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Rescue and Medical Care for Pregnant Women in Large-Scale Disasters: Saving Mothers and Children Who Are Vulnerable to Disasters
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17K09215
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
山岸 絵美 日本医科大学, 医学部, 助教 (30560271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 源 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (20287767)
越塚 登 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 教授 (40262266)
久野 将宗 日本医科大学, 医学部, 講師 (60350104)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 母子救護 / 災害医療 / スマートフォンアプリ / バーチャルリアリティ / シミュレーション教育 / 女性傷病者評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、考案中のスマートフォンアプリが、非周産期医療従事者が行うトリアージ現場で有用となるかを検証した。対象は東京都南多摩医療圏内の東京DMAT隊員・日本DMAT隊員を主とした非周産期災害医療従事者である。検証はオンラインで行い、受講者には2度周産期傷病者のトリアージを行わせた。1度目はアプリを使用せず、2度目はアプリを使用することでトリアージ結果を比較した。1度目は80%の参加者が思うように問診できず77%が想定を思いつかなかったが、2度目は72%が想定を思いついく結果となった。トリアージ結果も周産期医療従事者と遜色ないものとなり、参加者の9割以上がスマートフォンアプリの有用性を評価した。 災害時に周産期傷病者専用の救護所を設置することも対応策のひとつであるが、それには人材・資機材確保や設置場所など新たな問題が生じ、実現不可能な地域もあるであろう。非周産期医療従事者がトリアージする状況を鑑み、その際に有用となるツールを開発するほうが、汎用性の高い解決策であると考えられた。 また非周産期医療従事者向けの分娩介助・新生児蘇生手技獲得を目的としたシミュレーション教育にはVRを取り入れることを検討した。救急車内で一部シミュレータを用いたVR撮影を行った。母体観察と分娩介助、新生児蘇生、子宮底マッサージの手技を撮影した。これを教育教材のひとつとして実習を行った。救急救命士養成課程大学3年在学中の学生を対象に実習を行ったところ終了後アンケートで85%以上がVRを有効であり、実習でとりいえるべきと回答した。また75%以上が実際現場にいる感覚になると回答した。一方で傷病者の症状がわかりにくいなどネガティブな意見もあり、今後の検証が必要であった。
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Remarks |
現在報告書を冊子で作成中である。
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Research Products
(3 results)