2022 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of various methods of phenotyping from the health insurance claims data
Project/Area Number |
17K09226
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
平松 達雄 国際医療福祉大学, その他部局等, 教授 (00713554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 直樹 九州大学, 大学病院, 教授 (60325529)
森田 瑞樹 岡山大学, ヘルスシステム統合科学研究科, 教授 (00519316)
佐藤 真理 順天堂大学, 大学院医学研究科, 特任助手 (90768631)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | レセプト分析 / Phenotyping / バリデーション / データ分析基盤 |
Outline of Annual Research Achievements |
レセプトデータには保険診療報酬の請求のための情報は正確に記載されていても、それが必ずしも患者の状態を医学的に適切に表しているとは限らない。真の罹患状態や疾患ステージ、検査値異常などの患者群をレセプトデータ等から推定して抽出することをPhenotypingといい、利用目的に沿った精度の高い抽出をするためのアルゴリズムが必要となる。最終年度である今年度は引き続き、研究参加施設のデータを対象に同一プログラムによる同一の抽出動作を行うための共通基盤を用いて、各種Phenotypingアルゴリズムの比較を進めた。 この共通基盤は本研究初年度に開発し改良しながら使用しているもので、国際的な共通規格に準拠しながら、日本での利用のため用語コードの扱い方に工夫をしている。共通基盤を汎用の仮想環境上に実装することで計算機環境が異なる他施設への容易な展開を図り、これにより複数施設で同一動作によるPhenotyping実行が可能になった。さらにこの基盤は同じ規格に基づく国際的な研究活動との連携の元となるなど大きな発展に結びついた。 本研究は複数の医療機関からのデータを使うことで単一医療機関のみのデータを対象にした場合の施設特有のバイアスを防ぎつつ、かつ各医療機関の外部には個別患者情報を出さないことで高い個人情報保護が得られるという特徴がある。その代り各医療機関の実施体制の足並みを揃える必要があり、属人性の高い研究班という体制では個々の研究者の状況の変化が生じ、長期的な維持に課題があることも否めない。今後は文部科研費による本研究は一旦区切りとし、上述の国際的な研究活動との連携をしながら長期的に維持可能な新しい研究体制を構築し、本研究のテーマであるPhenotypingを含めて推進していく。新しい研究体制は、仮名加工情報制度の活用や国際的な研究連携を含むもので、幅広い活動が実施できる。
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