2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of predictive model and additional medical cost calculation for fracture and traumatic intracranial hemorrhage during hospitalization.
Project/Area Number |
17K09229
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
鳥羽 三佳代 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (60463923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森脇 睦子 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座准教授 (40437570)
尾林 聡 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 准教授 (10262180)
伏見 清秀 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50270913)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 医療安全管理 / 転倒転落 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は入院後新規に発生した病的骨折以外の骨折および外傷性頭蓋内出血症例の発生予測モデル作成とその検証を1,000施設以上の急性期病院のDPCデータを用いて算出することを目的としている。入院後の新規骨折および外傷性頭蓋内出血の原因の多くは転倒・転落であると推測されることから本研究は転倒・転落に起因する重大障害発生の予防につながることが期待される。 30年度に実施した65歳以上患者における入院後新規に発生した病的骨折以外の骨折および外傷性頭蓋内出血の臨床疫学的特性と在院死亡のリスク因子解析では、骨折は女性に多く、外傷性頭蓋内出血は男性に多く発生していたが、多変量解析を用いた在院死亡リスク因子解析ではいずれも男性がリスク因子であった。今年度は性差にも着目して、入院中の外傷性頭蓋内出血の発生リスク因子解析を傾向スコアを用いたマッチングにより解析したところ性差は確認されなかった。つまり入院中の外傷性頭蓋内出血の発生に関しては男性であることはリスクではない(性差はない)が、外傷性頭蓋内出血を発生するような転倒が発生すると、死亡退院となるリスクは男性の方が高いということが明らかとなった。男性と女性の転倒機転のメカニズムの違いやそれに伴う出血部位や受傷の重症度の違いを反映している可能性が推測され、さらなる研究課題として認識された。 また、転倒・転落のリスク因子解析を目的に単施設のデータを用いて65歳以上患者の入院時に実施する総合機能評価の結果を用いたリスク因子解析を行ったところリスク因子は総合機能評価問題あり(1.6倍)、75歳以上(1.5倍)、痩せ(1.7倍)、2期を超えた入院(1.9倍)、末梢血管疾患(2.7倍)、悪性腫瘍(1.8倍)であった。本解析結果の偏回帰係数βの最小絶対値でそれぞれの係数を除した値をスコアとして、転倒転落リスクスコアを開発した。
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Research Products
(3 results)