2021 Fiscal Year Research-status Report
多施設データの標準化システムの構築およびQIによる術後AKIの予防診療の質評価
Project/Area Number |
17K09234
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
耒海 美穂 (荒木美穂) 京都大学, 医学研究科, 研究員 (20761563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福間 真悟 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (60706703)
山本 洋介 京都大学, 医学研究科, 教授 (30583190)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 急性腎障害(AKI) / 健診データ |
Outline of Annual Research Achievements |
交付申請時には、電子診療情報を自動抽出する診療情報プラットフォーム((p-Retrevier)を改変し多施設のデータを匿名化・突合して中央に集約するシステムを構築し術後AKIの予測モデルを作成することを目的としていた。しかし、京都大学医学部付属病院以外の施設へのシステム構築が困難であり単施設研究で正確な検討を行うことは困難であると判断した。
そのため、アクセス可能なデータベース(2014年から2020年の土木健康保険組合の健診データ)を用いて、エビデンスが不十分である一般住民における院外発症の急性腎障害(CA-AKI)の発生とリスク要因の関連、特に新規および継続処方薬の影響について検討を実施した。対象者は就労年齢の国民健康保険加入者である。継続処方薬の影響を検討するために、Cox比例ハザードモデルを用い、CA-AKIの発生と研究開始時点の継続処方薬の使用有無の関連を縦断的に検討した。また、新規処方薬の影響を検討するために、ケースクロスオーバーデザインを用い、CA-AKIの発生直前3ヶ月間(ケース期間)と発生6ヶ月前および12ヶ月前時点から遡って3ヶ月間(コントロール期間)の処方状況を比較した。本研究から、一般住民において、継続処方および新規処方のいずれもCA-AKIの発生に影響していることが明らかとなった。
現在、解析を終了し結果をまとめ論文作成を完了した。今後、投稿予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、論文を慣性し投稿中であり、結果の公表に向け、順調に進めているため。
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Strategy for Future Research Activity |
得られた結果の論文公表まで作業を進める。さらに、交付申請時に検討していた術後AKI発症の予測モデルの開発に関し、現状では新たに他施設臨床研究データベースシステムを構築することは困難であるため、他のデータベースを用いて研究を進められないか、検討を続ける。
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Causes of Carryover |
論文公表に向け、論文校正・出版料等に支出を伴う。また、追加調査等に予算を投じる予定である。
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