2017 Fiscal Year Research-status Report
スタッフの教育を加味した勤務スケジューリングの最適化モデルと支援システムの構築
Project/Area Number |
17K09235
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
日高 国幸 大阪大学, 医学部附属病院, 診療放射線技師 (50437430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 俊幸 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (00294041)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | スケジューリング / スタッフ教育 / 診療放射線技師 / 最適化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題ではスタッフの教育を加味した勤務スケジューリングの最適化モデルと支援システムの構築を行う。この問題には施設間差があるため、各施設におけるスタッフ教育や勤務スケジューリングの現状や問題点を明らかにしたのち、スタッフ教育の観点からの長期スケジューリングモデル、中期スケジューリングモデルの提案を行う予定である。 スケジューリングモデルを構築するためには、「絶対守るべき条件」と「できれば守りたい条件」の洗い出しが必要である。病院内における放射線部門スタッフの適切な配置における検討は行われておらず、放射線部スタッフスケジューリングにおける現状と問題点を把握することはスケジューリングアルゴリズムを開発するために非常に重要である。 今年度は、研究代表者によって当病院での放射線部門スタッフのスケジューリングの現状と問題点を明らかにした。「絶対守るべき条件」と「できれば守りたい条件」の洗い出しを行った。これは勤務スケジューリングの最適化モデルの開発と支援システムの構築には重要な拘束条件となる。当病院での状況を参考に32の拘束、制約条件を導きだした。 また、共同研究者によって、制約条件を基に、スキルと若手教育を考慮した放射線技師の中期スケジューリングモデルを構築した。簡易モデルを用いて検証も行った。本モデルでは与えられた制約条件を全て満たし、放射線技師が制約に違反なく配置されることを確認した。 また計算時間は最適化のための汎用ツールを使用して約1分以内となった。実現場の運用では、さらなる計算時間の短縮が求められるため、今後も計算時間の短縮が図れるように取り組んでいく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
トップダウンアプローチとボトムアップアプローチを並行して本研究課題を効率的に遂行できている。今年度は研究計画書どおりに、研究代表者はトップダウンによるアプローチとして現状の問題点の明確化を行い、研究分担者はボトムアップアプローチとして中期スケジューリングモデルの構築をおこなった。
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Strategy for Future Research Activity |
放射線部スタッフスケジューリングにおける現状と問題点を把握することはスケジューリングアルゴリズムを開発するために非常に重要である。この点は各施設で異なる可能性がある。本年度、着手できなかったアンケート調査を他施設に行い、多施設の放射線部門スタッフのスケジューリングの現状と問題点を明らかにする予定である。この結果を現在のスケジューリングモデルに反映させ勤務スケジューリングの最適化モデルの開発と支援システムの構築を図った行く予定である。また一方で、スケジューリングモデルのさらに良いアルゴリズムの開発も行う予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は、スケジューリングモデル構築のための制約条件を洗い出すため、当病院の例を参考に行った。「絶対守るべき条件」と「できれば守りたい条件」の洗い出しを行った。当初予定した他施設へのアンケート調査は次年度へ持ち越すため、次年度使用予定とする。また、環境整備のための物品も次年度購入予定とした。
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Research Products
(4 results)