2021 Fiscal Year Research-status Report
スタッフの教育を加味した勤務スケジューリングの最適化モデルと支援システムの構築
Project/Area Number |
17K09235
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
日高 国幸 大阪大学, 医学部附属病院, 診療放射線技師 (50437430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 俊幸 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (00294041)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | スケジューリング / スタッフ教育 / 診療放射線技師 / 最適化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はスタッフの能力に関する制約や,教育を考慮した勤務配置の最適化モデルを開発している.本年度も,過去の実際の勤務シフトデータを用いて検証を行った.本研究では放射線技師の勤務配置を整数計画問題として最適化モデルを構築し,放射線技師のスキルとして自己スキル,教育スキル,責任者スキルの3つを設定している.自己スキルは,技師の経験年数,これまでに保有したことのあるスキルによって決定している.長期的には,全ての技師がすべての自己スキルを保有した経験があるようにすることが望ましい.そのため,全てのスキルを保有した経験のない技師はモダリティを定期的に移動し,各モダリティに おける自己スキルを獲得していく必要がある.実現場でもこのように自己スキルの保有を進めている. 当院の1年分の勤務配置について,構築した最適化モデルの計算機実験結果と現行の勤務作成者による勤務配置の各スタッフの労働負荷を比較した.1カ月分ごとの労働負荷について比較を行った.各シフトの労働負荷を日勤は平日休日共に1,準夜勤は3,深夜勤は5とした. 計算機実験の求解に要した時間は非常に早く,スケジューリング期間内のスタッフの割り当て,スキル,研修,責任者,非番に対して制約違反なく配置されていることが確認できた. 構築した最適化モデルを使用したスケジューリングで労働負荷は減少した.現行の勤務作成者によるスケジューリングよりも各スタッフの労働負荷を減少させることが可能となり,同時に勤務作成者の負担も減らすことができることが証明された.現在は各シフトの労働負荷を一意的に上記のように定めているが,今後は実状に則したものに反映させた労働負荷の算定方法が重要となると考えられため,それを実施するための倫理委員会への申請を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍の影響もあり、遅れている。 また、より詳細な労働負荷の算出の課題とその調査に時間を要しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
放射線部スタッフスケジューリングで用いる労働負荷値は各スタッフによって異なる.この各スタッフが感じる労働負荷を数値化し,スケジューリングに反映できれば,より,各スタッフが満足のいくように,労働負荷を低減でき,シフトが組める. 実際の労働負荷値を数値化するためにアンケート方式を考えた.今後は,この指標となる労働負荷値を調査する予定である.
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Causes of Carryover |
スタッフスケジューリングの評価に重要なパラメータの算出のための手法のアンケートが必要になったため、その研究に係る費用と論文作成の費用が生じたため。
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