2018 Fiscal Year Research-status Report
放射線治療の業務の標準的な見える化と遠隔での安全な治療実施支援法の確立
Project/Area Number |
17K09240
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
玉本 哲郎 奈良県立医科大学, 医学部, 病院教授 (50326344)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 放射線治療 / 遠隔医療 / 医療安全 / 見える化 / 放射線治療情報システム |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度の研究は、放射線治療技術の支援のために設置した既存のWeb会議システムを用いて、遠隔コンサルテーションやカンファレンス、教育支援を行いつつ、以下の作業を並行して行うことであった。2017年度に検討した4項目は以下のとおりであり、a)RTISを用いた放射線治療業務の見える化の方法について、被支援施設の業務フローに合わせた方法で導入可能性についてRTISベンダー交えて検討する。さらに、一般に標準化できる見える化の方法を他のRTISベンダーとも別に検討する。b)被支援施設で看護師、診療放射線技師、医学物理士などのメディカルスタッフと間で、放射線治療実施の際の医療安全対策の現状とニーズを確認し、放射線治療RISの業務フロー内に組み入れるべき対策とそれ以外の対策を分ける。c)RTIS内に組み入れることができない対策については、Web会議システムに組み入れることができないかどうかを検討する。d)検討された安全対策が、一般化されている放射線治療の品質管理・保証(臨床的, 物理的, 定期検査、チーム医療など)の項目をすべて含んでいるかを確認する。2017年度に検討できなかったd)については、2018年度には日本放射線腫瘍学会(JASTRO)のQAガイドラインや米国放射線腫瘍学会(ASTRO)のガイドライン(Safety is no accidennt)などを確認し一旦確定した。さらに、検討した治療業務の見える化の方法をRTIS 内に実装すると同時に、放射線治療の医療安全の観点を重視した遠隔放射線治療支援システムを完成した。しかし、ASTROガイドラインが改訂されたため、稼働に向けてのコンテンツを現在修正中である。そのため、構築したシステムでの遠隔放射線治療支援をスマートフォンやタブレット端末などの携帯端末で実際に運用を開始できていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
放射線治療の医療安全の基準となるガイドラインの改訂があり、それに対応する必要があったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度の進捗の遅れは、2019年度内には取り戻せる範囲内で、研究計画の変更は特になし。
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Causes of Carryover |
サーバシステム構築作業が遅れたことや計画の遅延により成果報告ができなかったことより費用が次年度に繰り越しする状況となったため。
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