2017 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of the systematic oral management for oral complications in the hematopoietic stem cells transplantation.
| Project/Area Number |
17K09258
|
|---|
| Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Kagoshima Medical |
|---|
Principal Investigator |
中村 康典 独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター(臨床研究部), 歯科口腔外科, 医長 (30315444)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 恭宏 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 准教授 (10189251)
江口 洋子 独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター(臨床研究部), 放射線科, その他 (10752066)
吉村 卓也 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (30726758)
花田 修一 独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター(臨床研究部), 内科, 医師 (60180915)
花田 信弘 鶴見大学, 歯学部, 教授 (70180916)
魚住 公治 独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター(臨床研究部), 内科, 副院長・部長 (90253864)
田中 荘子 独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター(臨床研究部), 歯科口腔外科, 医師 (90789223) [Withdrawn]
|
|---|
| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
| Keywords | 口腔ケア / 造血幹細胞移植 / 口腔合併症 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、造血幹細胞移植療法における口腔合併症と口腔衛生状態、口腔内環境との関連を分析し、造血幹細胞移植治療法の各段階における口腔ケアや口腔合併症に対する有効な系統的な口腔管理を構築することを目的とする。本年度は、造血幹細胞移植療法患者を対象に口腔粘膜炎のGradeに応じた口腔ケアマニュアルをもとに口腔ケアを実施し、口腔粘膜炎の発生状況、持続期間うおよび口腔内状況の経時的推移変化について検討した。方法は、歯科医師による週1回の口腔内評価と口腔ケアを実施するとともに日々の口腔内評価票と口腔粘膜炎の重症度に応じた口腔ケアマニュアルを作成し、看護師が日々口腔内評価を行いマニュアルに準じて日々の口腔ケアを実施し、以下の結果を得た。
1）口腔粘膜障害の発生状況では、Grade2以下の口腔粘膜炎発生が63％と重篤化の軽減を認めた。2）Grade3以上の持続期間は、平均6.9日と口腔ケア介入により重症口腔粘膜炎持続期間の短縮に有効であった。3）口腔内不快事項のスコアでは移植後14日目が最大で有意に高くなり移植後2週間の口腔管理が重要であると考えられた。4）口腔衛生状態の評価では期間中有意な変化はなく一定の衛生状態が維持された。以上の結果、造血幹細胞移植療法を受ける患者に対して、歯科医師による定期的な口腔ケアの実施と看護師によるマニュアルに従った統一した口腔ケアの介入により、口腔粘膜炎の重篤化の予防、持続期間の短縮に一定の効果が認められ。歯科医師と看護師が連携した系統的な口腔ケアのは重要であり、その構築が必要であることが示された。
また、本年度は本研究の基盤となるがん治療における医科歯科連携、周術期口腔機能管理について臨床統計的分析した「鹿児島医療センターにおける医科歯科連携の現状」を日本口腔ケア学会雑誌に投稿し、掲載された。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、対象者が造血幹細胞移植療法を受ける患者であるが、今年度は昨年度に比べて造血幹細胞移植療法実施患者が減少し、本年度予定していた対象患者数により少ない状況となり、進捗状況がやや遅れる結果となった。
|
| Strategy for Future Research Activity |
本年度は、対象患者数が予定より少ない結果となった。次年度は、研究分担者である花田修一、魚住公治が中心となり血液内科の他の医師と連携し、対象症例数確保を行う。
|
| Causes of Carryover |
本年度の対象症例患者が、予定数より減少したため口腔内細菌数などの評価を行う検査消耗品が予定より少なくなり、次年度に不足した対象症例は持ち越しとなったため次年度使用額が生じた。
本年度、前年度不足下した対象症例に対して研究を実施するのに本使用額を使用する。
|
