2018 Fiscal Year Research-status Report
硬組織からの薬物検出方法の開発と血中濃度との相関に関する研究
Project/Area Number |
17K09262
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
矢島 大介 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (60451754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 久子 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (10292674)
猪口 剛 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (20572580)
安部 寛子 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (40707204)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 骨からの薬物検出 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年まで、一部の事例について骨から抽出した試料の分析を行い、一定の種類の薬物については抽出可能であることが確認できた。しかしながら、それら各薬物の抽出効率にはばらつきがあり、骨に含まれる薬物がすべて抽出できていなことも推測された。一方で、分析後に分析機器であるLCーMS/SMの不具合が起こることがあった。抽出試料に多量の塩または脂質などが含まれているものと推定され、不具合の原因物質の特定と抽出方法の検討を行った。 【原因物質の特定】骨抽出試料においてナトリウム、カリウム、クロール、リン、マグネシウム及びカルシウムの各イオンを分析の分析を行ったところ、高濃度で含まれているものは確認できなかった。一方、分析前に使用するフィルターから溶出する物質について検討したところ、PTFEフィルターでは余分な溶出物は確認できなかったが、ナイロンフィルターではナイロンの溶出が確認され、これらLCの流路などで吸着し不具合を起こしている可能性が示唆された。 【抽出方法の検討】アセトニトリルとNaClを用いた抽出法の他に、アセトニトリル+MgCl2とアセトニトリル+QuEChERS法を試み、抽出効率などを検討した結果、従来のアセトニトリル+NaCl抽出法が適当であること、最終溶解液はアセトニトリルよりも初期移動相がより良いこと、QuEChERS法の脂質除去効果はあまりよくないこと、PTFEフィルターが良いことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
分析機器や人員等の研究環境整備が遅れているため。
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Strategy for Future Research Activity |
分析機器に負荷をかけないより良い抽出方法を継続して検討する。 現在まで、主として精神神経用薬及び覚醒剤がこの方法で抽出可能であることは確認した。その他の薬物についても検討する。覚醒剤については血中濃度との比較も行う。
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Causes of Carryover |
研究環境が一部未整備であり、必要物品の把握が困難であったため、購入を控えた。 研究環境の整備状況に合わせて必要物品などの選定・購入を行う。
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[Presentation] A Challenge to Detect Drugs from Bones2019
Author(s)
Daisuke Yajima, Hiroko Abe, Yoshikazu Yamagishi, Miyuki Miura, Keisuke Okaba, Yohsuke Makino, Ayumi Motomura, Hirotaro Iwase
Organizer
Lecture of Forensic medicine in Chiang Mai University
Int'l Joint Research / Invited
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