2019 Fiscal Year Annual Research Report
Relationship between the pharmacokinetic parameters and the cataleptic effect of synthetic cannabinoids
Project/Area Number |
17K09282
|
Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
松本 智寛 関西医科大学, 医学部, 講師 (90405176)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 合成カンナビノイド |
Outline of Annual Research Achievements |
危険ドラッグとして濫用される合成カンナビノイドは、多様な化学構造を有し大麻様の生理活性,すなわちCB1受容体作動薬としての活性を示す薬物である。合成カンナビノイド濫用者においても大麻同様カタレプシー様症状が多く観察され,重要な有害作用の1つである。これまでの研究により、合成カンナビノイドの血中半減期と薬理作用の持続時間との間に相当な乖離が認められたことから、さらに詳細な検討を試みた。10週齢C57BL/6J雄性マウスに対して0.1及び0.25 mg/kgのJWH-210,NM2201,5F-NNEIをそれぞれ腹腔内投与し,Bar testで投与後240 minまでのカタレプシー時間を測定した。その結果、いずれの薬物も0.25 mg/kgにおいて240 min以上持続する強固なカタレプシーが観察された。また,血中濃度及び脳内濃度をLC-MS-MSを用いて分析し、それぞれの消失半減期を求めた。大麻成分Δ9-tetahydrocannabinolの文献値と比較して,JWH-210,NM2201,5F-NNEIはいずれもより低用量でカタレプシーを惹起した。これらの薬物は,いずれも血中半減期が1 h以下と極めて短いにもかかわらず、4 h以上の長時間にわたるカタレプシー症状を示した。特にエステル結合を有するNM2201では血中半減期が著しく短く,in vivoでの測定は不可能であった。また,いずれの合成カンナビノイドも脳内半減期が血中半減期と比較して長いことから,血中消失後も脳内に持続的に存在しカタレプシー持続時間に影響を与えている可能性が示唆された。
|
Research Products
(2 results)