2019 Fiscal Year Research-status Report
認知行動療法が心身症患者の自己評価機能に及ぼす効果の脳画像による検証
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17K09286
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 康弘 東北大学, 大学病院, 助教 (20375033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 由香 東北大学, 大学病院, 助教 (00343046)
庄司 知隆 東北大学, 大学病院, 助教 (40360870)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 摂食障害 / 脳画像 / 自己評価 / 皮質厚 / 白質線維 / 安静時機能的MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度はT1強調画像、拡散テンソル強調画像、および安静時fMRI画像を患者6名について行い、1年後撮像は健常者13名、患者5名、計18名について行った。多施設共同研究データとしては初回314名(健常者175名、患者139名)、2回目93名(健常者45名、患者48名)の撮像を行い、国立精神神経医療研究センターへのデータ集積をおおむね終えている。 東北大学撮像データを用いて皮質厚解析を行った。神経性やせ症(AN)患者と健常女性の初回撮像データから、左楔前部と左外側後頭野で健常者に比較して患者の皮質厚が有意に低下していた。さらに、大脳皮質を左右各34領域に分割してそれぞれの皮質厚平均値を算出し、ロジスティック回帰分析によりAN患者と健常者の分類を試みた。領域別平均皮質厚をステップワイズ投入した結果、右中心傍回、左下側頭領域、左楔部を含むモデルにより精度84.9%でAN患者と健常者を分類することができた。東北大学での初回と1年後の皮質厚データをもとに皮質厚の1年あたりの変化率を算出、AN患者と健常者で群間比較した。左上側頭回、左下頭頂小葉、左中前頭回、左縁上回と左紡錘状回、右頭皮質、右眼窩前頭回で、健常者と比較してAN患者の皮質厚変化率が有意な正の値を取っていた。これらの領域で治療介入により皮質厚が改善した可能性がある。 令和元年度には第25回世界心身医学会、第23回日本摂食障害学会、第7回心身医学のニューロサイエンス研究会で摂食障害患者の脳画像研究について発表し、他の演者、聴衆と情報交換を行った。 神経性過食症患者と、過敏性腸症候群患者を対象とした認知行動療法の無作為割り付け効果検証共同研究が開始された。 自己評価課題の健常者を対象とした妥当性、信頼性検証として、6名に同一課題を2週間で繰り返す形で試行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
脳画像データの大規模集積は順調に進んでいる。 神経性過食症患者と過敏性腸症候群患者を対象とした認知行動療法の無作為割り付け効果検証共同研究は開始されたが、撮像を行う加齢医学研究所のMRI機器更新が令和2年8月以降となるため、撮像を開始できなかった。自己評価課題の信頼性、妥当性検証は6名に施行したが、30名に行う計画のため、まだ24名に施行しなければならない状況となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度8月以降に機器更新が行われた際にスムーズに認知行動療法の効果検証を目的とした脳画像撮像が行われるよう準備する。撮像開始前に自己評価課題の信頼性、妥当性検証を24名に施行し、課題の検証を終えておく。
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Causes of Carryover |
撮像用機器更新が令和2年8月以降となったため、撮像を保留にしている。機器更新後速やかに撮像に移れるよう準備する計画である。
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Research Products
(4 results)