2017 Fiscal Year Research-status Report
高齢患者における薬物療法ガイドラインを用いた安全な減薬システムの構築
Project/Area Number |
17K09293
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小島 太郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40401111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋下 雅弘 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (00261975)
柴崎 孝二 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20625735)
亀山 祐美 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60505882)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 薬物有害事象 / 高齢者 / 減薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
大学病院に入院中の患者のうち、高齢者の薬物療法ガイドラインで規定された「特に慎重な投与を要する薬剤」、すなわちpotentially inappropriate medicationを服用している患者を登録し、その処方薬剤の内容につき精査することができた。入院中に主治医が減薬しているかどうか、そのうちpotentially inappropriate medicationをどれだけ減薬しているかについても確認することができた。実際には、入院中に病棟薬剤師が調整する際には、potentially inappropriate medicationに限らず、患者が減薬を希望した薬剤や服薬管理困難な薬剤などが調整されていることが明らかとなった。これについては、学会発表を終了し、論文作成中である。これらの有効性を調査すべく、現在患者を前向きに追跡準備中である。また、全国老人保健施設協会のデータについては、すでに薬物の内容について調査されたデータがあるため、その中で特に慎重な投与を要する薬剤につき精査中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前向き研究については若干の遅れが出ているが、全国老人保健施設協会のデータについてはすでに取得済みであり、解析が予想より早く進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
高齢入院患者の服薬指導を病棟薬剤師と共に行い、その患者の処方の変更と服薬状況や薬物有害事象の有無について、今後可能な限りフォローアップを行い、追跡調査を行う予定である。また、全国老人保健施設協会のデータについては、論文発表を行う。また、当初の予定にはなかったが、病棟薬剤師と共に高齢者において服薬アドヒアランスが重要であることを認識したため、薬袋や錠剤を使用した服薬アドヒアランスの調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
本研究に関連して行った初年度の学会発表が1件のみであったが、その旅費を他の研究費で賄うことができたため、初年度の旅費が無であった。約9万円ほどであり、次年度の国内学会旅費として使用を予定している。また、予定していた郵送調査が遅れており、そのための人件費や通信費を次年度に計上予定である。
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