2018 Fiscal Year Research-status Report
性差に着目した認知症者と介護家族に対する栄養指導によるフレイル予防の研究
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17K09294
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
亀山 祐美 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60505882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 太郎 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40401111)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 認知症 / 栄養 / 食習慣 / 介護者 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】高齢者を要介護状態にさせる原因としてサルコペニアや認知症が挙げられ、いずれも栄養との関連が報告されている。食事・栄養はサルコペニアや認知症発症や予防のキーの一つである。食事指導の介入をするためにも、認知症患者の食習慣だけでなく、食事を準備する同居家族の食習慣も調査し、問題点を明らかにすることを目的とした。【方法】当科物忘れ外来に通院中の軽度認知障害(aMCI)・アルツハイマー型認知症(AD)患者とその介護者の食習慣について、簡易式自己式食事歴法質問票(brief-type self-administered diet history questionnaire ;BDHQ)を用い調査を行った。 【結果】対象は69組の高齢aMCI~AD患者(女性40名、男性29名)とその介護者。H29年国民健康・栄養調査によると70歳以上の魚摂取量平均は女性85.9g/日、男性94.6g/日である。本調査で魚摂取量は女性患者で52g/日(その介護者51g/日)、男性患者で102g/日(その介護者95g/日)と女性患者とその介護者の魚摂取量が少なかった。特に女性AD患者23名は43g(介護者37g)と少なかった。国民調査で菓子類摂取量平均は、70歳以上女性26.8g/日、男性24.6g/日である。対象となった女性患者は73g/日(介護者76g/日)、男性患者は84g/日(介護者60g/日)、と男女とも患者及びその介護者において菓子摂取量が多かった。 【結論】aMCI・AD患者の食習慣の傾向は、介護家族と似た傾向であった。患者が男性か女性かによって、その介護者の性に関係なく食習慣の傾向が似ていた。 【考察】長年同じ食習慣・環境で生活して、好みや嗜好が似る、また「この食生活が普通」と思い込んでいることから、偏りが患者と介護者で似たのではないか。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
現在、69組(138名)分の栄養調査が終了している。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度にさらに50組新規に研究協力していただく予定であり、2019年度にデータ解析、論文化を目指している。
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Causes of Carryover |
179円の残額があり、翌年度使用する。
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Research Products
(2 results)