2018 Fiscal Year Research-status Report
The Finding of Biomarker through the Study of Vascular Senescence and Diabetic Angiopathy
Project/Area Number |
17K09297
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
林 登志雄 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (80303634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
葛谷 雅文 名古屋大学, 未来社会創造機構(医), 教授 (10283441)
渡邉 裕司 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50262803)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 老年医学 / 血管老化 / 糖尿病血管合併症 / 老化物質 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.動物モデルでの抗動脈硬化作用と抗老化作用の関連の証明-主として糖尿病モデルの検討(林,博士取得研究員2名)。①動脈硬化症は細胞老化を介し血管壁代謝,組織学的変化をもたらす。糖尿病ラットとして1型糖尿病(STZラット,高血糖の影響主体), 脂質異常症随伴2型糖尿病ラット(ZDFラット、高血糖+脂質異常症、内皮肥厚や脂肪線状あり)を用い検討した。細胞老化はreplicative/stress induced senescence双方を検討し内皮はNO及び活性酸素等に着目した。加齢は細胞老化を介し血管壁内分泌代謝及び組織学的変化をもたらした。②上記における内皮,平滑筋,マクロファージ各細胞老化をtelomerase, Sir2,p53等老化関連分子の酵素活性及び遺伝子レベルの変動と,血管壁全体の老化による動物動脈硬化症との関連をみた。③糖尿病は血圧等の日内変動をなくす事を報告(2000,Int.Med.等)しており,研究員の線虫での日内変動の研究論文(Niwa etal.PNAS2013)を踏まえin vitro, in vivoの内皮細胞老化の日内変動との差を各種関連蛋白Per2等にて検討した。④糖尿病合併症評価-大血管合併症は従来の様に大動脈を中心に検討、細血管症は腎臓を用い組織学及び機能より検討する。健康若齢ラット、加齢ラット(1.5年以上飼育)1型糖尿病モデルSTZラット、脂質異常症合併2型糖尿病モデルZDFラットで評価を試みた。 2.surrogate markerによるヒトでの治験。倫理委員会にて研究承認後、老化指標マーカーとして汎用されるtelomere長,関連物質であるNO代謝物や各種サイトカインを外来糖尿病患者及び関連施設(有料老人ホーム、老人保健施設等、認知症がなく、基本的ADLが自立している方)約100名にて同意を得て採血し検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.動物モデルでの抗動脈硬化作用と抗老化作用の関連の証明-主として糖尿病モデルの検討①動脈硬化症は細胞老化を介し血管壁代謝,組織学的変化をもたらす。糖尿病ラットとして1型糖尿病(STZラット), 脂質異常症随伴2型糖尿病ラット(ZDFラット)を用いた検討は予備実験として正常ラット、加齢ラットでの検討を加えたため、実験は進んでいるが当初計画に比し、糖尿病モデルラットでの検討がやや遅れた形になっている。ただし細胞老化のreplicative/stress induced senescence双方の検討や内皮のNO及び活性酸素での検討等は手技も確立しルーチンワークとして計画に入れられるようになり今後の進展は期待できる。②上記における細胞老化をtelomerase, Sir2,p53等老化関連分子の酵素活性及び遺伝子レベルの変動と,血管壁全体の老化による動物動脈硬化症との関連をみる検討は概ね順調に進んでいる。③糖尿病は血圧等の日内変動をなくす事を報告しており,in vitro, in vivoの内皮細胞老化の日内変動との差を各種関連蛋白Per2等にて検討することも名古屋大学トランスフォーマテイブ研究室に研究員を出張させ順調に解析を進められている。④糖尿病合併症評価-大血管合併症:大動脈、細血管症:腎臓での組織学的評価。健康若齢ラット、加齢ラット、1型糖尿病モデルSTZラット、脂質異常症合併2型糖尿病モデルZDFラットで評価を試みている。 2.surrogate markerによるヒトでの治験。倫理委員会にて研究承認後、老化指標マーカーとして汎用されるtelomere長,関連物質であるNO代謝物や各種サイトカインを外来糖尿病患者及び関連施設(有料老人ホーム、老人保健施設等、認知症がなく、基本的ADLが自立している方)約100名にて同意を得て採血し検討した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画通り、一般加齢動物モデルでの抗動脈硬化作用と抗老化作用の関連の証明。①動脈硬化症の発症期,初期,進展期の各期での細胞老化と血管壁内分泌代謝,組織学的変化の関連の検討。加齢ラットとして通常のWister系、24ヶ月例ラット,2型糖尿病(OLETFラット、高血糖+高度内皮機能低下),脂質異常症随伴2型糖尿病ラット(ZDFラット、高血糖+脂質異常症,内皮肥厚,軽度動脈硬化症)を用い病期毎の各物質の作用と老化制御との関連を検討する。加えて、進行動脈硬化病変をもつ加齢動物モデル(18-24ヶ月齢)として I長期脂肪負荷食飼育ZDFラット(52,104週)にて比較検討を進める。 ②上記における内皮,平滑筋,マクロファージ各細胞老化をtelomerase, Sir2, Insulin, NO合成酸素、NDPHoxidase, p53等老化関連分子の酵素活性及び遺伝子レベルの変動と,血管壁全体の抗老化療法による動物動脈硬化抑制,退縮との関連をみる。基本的に組織学的検討により判別するが一部ex vivoで細胞を抽出し機能評価も試みる。
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Causes of Carryover |
当初より3年計画で予算を算出していたが、消耗品等の価格改定及び動物実験の進行状況により使用額の変更が生じた。
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Research Products
(12 results)